日本ハムが逆王手 万波九回同点弾→浅間延長十回サヨナラ打 新庄監督「もうほんと選手すごい。くぅ~」
「CSパ・ファーストS・第2戦、日本ハム3-2ロッテ」(13日、エスコンフィールド)
パ・リーグのCSファーストS(3試合制)は13日、第2戦がエスコンフィールド北海道で行われ、2位日本ハムが3位ロッテに延長十回、浅間大基外野手(28)の適時打で3-2でサヨナラ勝ちし、1勝1敗の五分に戻した。1点を追う九回1死から万波中正外野手(24)の本塁打で追いついての劇的勝利。ファイナルS進出に逆王手をかけた新庄剛志監督(52)は「すごい。もうほんと選手すごい」と手放しでナインをたたえた。
劇的すぎるサヨナラ勝ちでつかんだCS1勝。そして、ファイナル進出逆王手。新庄監督は「何ですか?このチームは。感動させすぎでしょ。今年を象徴する、この勝ち方。すごい。もうほんと選手すごい。くぅ~」と逆転劇をやってのけた選手を褒めたたえた。
まずは土壇場の九回。1死から万波が益田の初球真っすぐを左翼2階席に運ぶ起死回生の特大同点ソロ。狙って打った一発を「これ以上いいホームランはない」と形容。打った瞬間スタンドのファンも確信して総立ち。万波もゆっくりと歩き出す。そんな光景を「やばいっすね。なんか待ちわびた瞬間みたいな」と満足そうに話した。
そして延長十回、2死走者なしから松本剛の四球と清宮の安打で一、三塁。途中出場の浅間がかなり高めのボール球を右前に運ぶサヨナラ打。「マジで記憶ないんすよね」とその瞬間を振り返る浅間は後に映像で確認して「結構果てしなく高いところで、あそこも打てるんやって」と笑った。
負ければ敗退の大事な一戦。新庄監督は驚きの行動に出た。「オーダーを岸マネジャーに頼んで」とスタメンを一任したという。その意図を「チームが一つになって、裏方さんも選手もスタッフも、フロントも。全員で戦おうと思って」と明かした。
巡り合わせが勝利を呼ぶ。守備力を重視して七回に水谷に代えて起用した浅間がサヨナラ打。「なんか、ストーリー通り過ぎて、面白くはないかな」と出来過ぎな展開に注文を付ける。第3戦は雌雄を決する戦い。「ここまで来たら楽しむことが一番。ちっちゃい頃に公園とか野原で野球を日が暮れるまでやっているような感覚でやってもらえたらもう十分です」。育て上げた選手たちと決戦に臨む。