履正社 大阪桐蔭に今夏の雪辱 先輩たちに届けたリベンジV 主将・矢野が三振斬りで窮地救った

 「秋季高校野球大阪大会・決勝、履正社8-3大阪桐蔭」(13日、大阪シティ信用金庫スタジアム)

 大阪大会の決勝が大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、履正社が8-3で大阪桐蔭を下し、2018年以来6年ぶり6度目の優勝を果たした。今夏の大阪大会準決勝で大阪桐蔭にコールド負けの大敗を喫したが、新チームでリベンジに成功した。3位決定戦は大院大高が近大付に延長十一回タイブレークの末10-8で勝利して近畿大会に駒を進めた。

 夏の屈辱をぬぐい去った。勝利の瞬間は雄たけびを上げた履正社ナイン。引退した先輩たちが沸くスタンドに向けてガッツポーズを決め、喜びをあらわにした。

 主将・矢野塁内野手(2年)が窮地を救った。「1番・遊撃」で先発するも、3点リードから一気に1点差まで詰めよられた五回2死一、二塁でマウンドに上がった。「気持ちでいくしかない」と腹をくくって腕を振り、スプリットで空振り三振を奪い、一打同点の危機を脱出。投げては4回1/3を1安打無失点。打っては1点リードの六回1死一、三塁で一ゴロを放ち、試合の流れを引き戻す打点を挙げた。

 今夏準決勝は大阪桐蔭に2-12で五回コールド負け。矢野も試合に出ていたが「なにもできずにすぐ終わってしまった」と圧倒的な力の差に打ちのめされた。例年のチーム以上に口にするようになった“打倒・大阪桐蔭”。「僕たちは大阪桐蔭を倒したくて(履正社に)入った」と因縁の相手に土を付け、夏の雪辱を果たした。

 6年ぶりに大阪1位として臨む秋の近畿大会。西の横綱を倒した自信を力に代えてセンバツ切符をつかみ取る。

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