「ＣＳパ・ファーストＳ・第３戦、日本ハム５－２ロッテ」（１４日、エスコンフィールド）

　ゲームセットの瞬間は笑顔だったが、次第にうれし涙があふれた。同点打を放つなど、ファイナルＳ進出に貢献した日本ハム・清宮が男泣き。「ファンの皆さんと、このチームのみんなとまだ野球ができるのが最高だな、幸せだなと思います」。お立ち台で言葉を詰まらせながら、思いを吐き出した。

　流れを取り戻す一打だった。２点を追う三回、２死二、三塁の好機で打席に入ると「ここで打たなきゃ男じゃないと腹くくっていきました」と初球を捉え、右前への同点適時打。手をたたき、雄たけびを上げた。

　大舞台で確かな成長を見せている。ＣＳはルーキーイヤー以来の２度目。その時は１打席立っただけだった。そこから多くの苦悩を乗り越えてきた男は「前に出た時とは全く心境も違いますし、プレーに対する自信もかなりある」と堂々としていた。

　新庄監督は「一発で仕留めましたね」とたたえたが「でも泣きべそやね！（笑）でも悔し泣きじゃないから許したろうかな」と笑顔。進化を続ける清宮が福岡の地でも大暴れする。