DeNA・三浦監督吠えた 史上最大の下克上に無傷5連勝王手 魅せた炎の継投「もうみんながカバーよく守った」

 「JERA CSセ・ファイナルS・第3戦、巨人1-2DeNA」(18日、東京ドーム)

 「2024 JERA クライマックスシリーズ セ」のファイナルS第3戦が行われ、レギュラーシーズン3位のDeNAが、同1位の巨人に競り勝って3連勝とし、2017年以来の日本シリーズ進出に王手をかけた。DeNAは継投策を含めて三浦大輔監督(50)の采配が的中し、これでCS初戦から負けなしの5連勝。巨人は崖っぷちに追い込まれる形となった。

 ゲームセットの瞬間、三浦監督は思わずほえていた。炎の継投で1点差を守り巨人に3連勝。チーム7年ぶりの日本シリーズへ王手をかけた。

 「よく守り切った。皆がいい準備をしてくれて回またぎもしてくれましたし、もうみんながカバーしてよく守ったと思います」。指揮官はブルペン陣を手放しでたたえた。先発・吉野は3回1失点。四回から救援陣が魂を結集させた。CS初登板の中川颯は五回から2回を6人でピシャリ。七回は山崎がマウンドに上がった。

 「ヤスは非常にボールが良かった。後ろの投手陣のことも考えて、もう1イニング行ってもらおうと思った」。3連投の伊勢をこの日はベンチ外。守護神・森原までつなぐため、七回を3人で抑えた山崎に八回も託した。

 今季、不振から2度の2軍降格を味わった元守護神が、勝負どころで示した底力。「僕の力以外、みんなのエネルギーがマウンドに集中して力を発揮できた」と山崎。八回2死一、二塁、大城卓を二ゴロに仕留めてガッツポーズ。「今までいろんな経験させてもらったリリーバーの真骨頂、クローザーで学んできた耐え忍ぶ場面、バトンをつないで投げる喜びを感じて投げました」。苦渋を味わったベテラン右腕だからこその思いが、一球一球に込められていた。

 連夜、接戦をものにし、日本野球最高峰の舞台まであと1勝。だが三浦監督は「きょうのことは忘れてもいいと思う。明日の試合、もう一回、全員で集中して勝ちに行けるように」と努めて冷静に話した。7年ぶりの奇跡は、目の前に迫っている。

 ◆史上最大級の下克上も! DeNAが日本シリーズ出場を決めれば、レギュラーシーズン最低勝率での出場球団となる。DeNAの今季勝敗成績は71勝69敗3分け、勝率・507。1950年からの日本シリーズで歴代出場球団の公式戦最低勝率は75年の阪急で・520(64勝59敗7分け)だった。この年のパ・リーグは前後期制で前期優勝の阪急と後期優勝の近鉄がプレーオフでリーグ優勝を争った。阪急の勝率・520は通年成績。なお、セ・リーグ球団は73年・巨人(66勝60敗4分け=シーズン1位)と14年・阪神(75勝68敗1分け=シーズン2位)で共に勝率・524だった。

 ◆史上2球団目!CSファーストS初戦から5戦5勝!! CSファーストS(第1S)初戦から5戦5勝は2007年・中日以来、2球団目。なお、シーズン3位からのCS突破は過去に2例あり、10年・ロッテ(日本一)、17年=DeNA。

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