DeNA、遠い1点 3連勝王手から連敗…下克上ピンチ 7安打も6残塁で零敗 三浦監督「内容自体は悪くない」

 7回、森敬の遊ゴロで三走・桑原(右)が本塁に突入するがタッチアウト(捕手・岸田)=撮影・佐藤厚
 桑原(手前)が本塁アウトになり、厳しい表情の三浦監督(撮影・伊藤笙子)
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 「JERA CSセ・ファイナルS・第5戦、巨人1-0DeNA」(20日、東京ドーム)

 3連勝で下克上に王手をかけてから感じるのは重圧、王者巨人の意地だ。DeNAは攻めの一手もことごとく阻まれ、敵地の作る雰囲気にのみ込まれていく。試合後の三浦監督は敗戦を受け止めながら、言葉を絞り出した。

 「ちょっと相手に最高のプレーをされてしまったかなと思います」

 分岐点となったのは1点を追う七回だ。1死から桑原の打球を左翼・オコエが後逸。快足を飛ばして三塁打とした。傾きかけた流れ。巨人も2番手・高梨にスイッチ。森敬は2球目を振り抜き、同時に桑原もスタートを切ったが、前進守備を敷いた遊撃・門脇の好守に阻まれ生還ならず。「攻めたんですけどね。なかなかホームベースを踏ませてもらえなかった」と肩を落とした。

 また八回には無死一塁で代走・林を送り、代打・蝦名に送りバントのサイン。執念の采配も痛恨の併殺に終わり、「もちろんプレッシャーがかかる場面ですけど。あそこも向こうにまた、いいプレーをされてしまった」と最後まで引き寄せられなかった流れに完封負けを喫した。

 だが、うつむいている時間はない。先発・浜口は予定よりも1イニング長い回を投げるほどの快投を見せ、中継ぎ陣も本塁打1本に泣いたが、1失点と粘りのリレー。無失策と堅守もあった。三浦監督も言葉に希望を宿す。「戦っている内容自体は悪くない。選手たちも心、気持ちは変えられますから」。泣いても、笑っても日本シリーズをかけた“最終戦”。選手らを信じ抜き、最後は笑って横浜に帰る。

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