巨人 菅野で終戦 中3日で救援…九回力尽く 阿部監督「結果が全てのプロ野球、この思いを来年に」

 「JERA CSセ・ファイナルS・第6戦、巨人2-3DeNA」(21日、東京ドーム)

 試合終了を見届けた巨人・阿部慎之助監督は2度、腕を組んだまま大きくうなずいた。3時間43分。激戦の終わりを告げた。リーグ王者に待っていた無情の結末。だが4万人を超える超満員のスタンドは、深々と頭を下げる指揮官に温かい拍手を送った。夢散-。道半ばにして24年シーズンが終了した。

 「選手は批判しないであげてほしい。僕が勝たせてあげられなかった。その批判は受けます」

 潔く敗戦を認めた。壮絶な幕切れだった。3連敗から2連勝でタイに戻して迎えた最終戦。2点リードの五回、同点に追いつかれると、高梨、ケラー、バルドナード、船迫とつなぎ、八回から菅野智之投手を投入。中3日でリリーフ登板した右腕が九回、牧に痛恨の決勝打を浴びた。文字通りの総力戦の末、散った。

 4年ぶりにリーグ優勝した勢いを、まさかが重なったCSで失った。攻守で中核を担った吉川が、ろっ骨の骨折で離脱。19日からベンチには入ったが最後まで出場はできなかった。同日からは左手首骨折から実戦復帰したばかりのヘルナンデスを招集。3戦で5番起用したが、この日も岡本和が2度の申告敬遠を受けた中で無安打だった。

 「総力戦でいって、これが現実。結果が全てのプロ野球だから、この思いを来年につなげてほしい」。試合後、ミーティングで伝えた。「何十倍もの負けた悔しさ」はあるが、4年ぶりのリーグ優勝を遂げた阿部野球は成長途上。確かな収穫と屈辱を胸に刻み、リベンジの来シーズンに向かう。

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