【谷佳知氏の眼】右打者に打たせないDeNA・東の投球術「ここに投げれば大丈夫」という絶対的な自信

 「SMBC日本シリーズ2024、ソフトバンク1-4DeNA」(29日、みずほペイペイドーム)

 本拠地で連敗スタートだったDeNAが、接戦を制し今シリーズ初勝利。対戦成績を1勝2敗とした。左脚のけがから復帰した先発・東克樹投手(28)が7回10安打1失点と粘投。巨人、オリックスで活躍したデイリースポーツ評論家の谷佳知氏は「右打者をほぼ完璧に抑え切ったことが大きい」と、その投球術を絶賛した。

  ◇  ◇

 崩れそうで崩れない。DeNAの東は持ち前の巧みな投球術でしっかりと要所を締めた。

 許した10安打のうち8安打が単打。完璧に打たれたというよりも、コースを突いたボールをうまくヒットゾーンに運ばれた安打が多く、数字ほど打たれたという印象はない。ピンチになればギアを上げ、より厳しいコースを攻め抜いた。「ここに投げれば大丈夫」という絶対的な自信が投球全般から伝わってきた。

 右打者をほぼ完璧に抑え切ったことが大きい。

 山川らスタメンの右打者5人に対し、打たれたのは今宮の2本のみ。通常、左腕には右打者が強みを見せるが、東の場合はレギュラーシーズンも左打者の被打率・274に対して、右打者の被打率が・221。球持ちのいいフォームから内角に真っすぐとスライダーを集めて踏み込ませず、そこにチェンジアップを交えてタイミングを外す。三回1死一塁で山川を低めのチェンジアップで遊ゴロ併殺に仕留めた投球は、その象徴だろう。

 DeNAにとってはCSを勝ち上がってきた時のように投手陣が踏ん張り、ロースコアで勝ち切る野球がやっとできた。流れが変わる1勝になるかもしれない。

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