【糸井嘉男氏の眼】DeNA・オースティン 「もしかしたら、もしかするぞ!」と思わせる一発 スイングに穴がない

 4回、先制の右越えソロを放つオースティン(撮影・伊藤笙子)
 4回、先制の右越えソロを放つオースティン(撮影・伊藤笙子)
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 「SMBC日本シリーズ2024、ソフトバンク0-5DeNA」(30日、みずほペイペイドーム)

 第4戦が行われ26年ぶり3度目の日本一を目指すDeNAが、4年ぶり12度目のシリーズ制覇を狙うソフトバンクを5-0で破って2連勝し、対戦成績を2勝2敗の五分に戻した。DeNAはタイラー・オースティン内野手(33)が先制弾を含む3安打2打点をマーク。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「『もしかしたら、もしかするぞ!』と思わせてくれる一発」と評価した。

  ◇  ◇

 オースティン選手の本塁打はDeNAにとって「もしかしたら、もしかするぞ!」と思わせてくれる一発になりました。真ん中のボールは石川投手の失投かもしれませんが、一振りで捉える技術はさすがですね。初戦に自打球を当てて2戦目はベンチ外。スタメン復帰した3戦目にチームが勝ちましたし、打線に名前があるだけで破壊力は段違いです。日本シリーズはレギュラーシーズンと違う攻め方をされることがあります。ソフトバンクから警戒された中で、中前打(二回)、右越え本塁打(四回)、左前適時打(七回)と全方向へ打ち分けられている。パワーに加えて、一発で仕留める確実性があり、スイングに“穴がない”ことを物語っています。

 一方のソフトバンクはまだ追い越されたわけではありません。本拠地で痛い連敗となりましたが、ケイ投手が素晴らしかった。各打者の状態も悪いように見えませんし、打線がつながれば、本来の強さを取り戻すはずです。海の向こうのワールドシリーズも熱いですが、日本シリーズもおもしろくなってきました。

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