日本ハム 外野ノックで“DJひちょり”登場 ダメ出し、実況、リプレー検証も 水谷「楽しんでもらえるなら」秋季キャンプに1・2万人

 マイクを手にファンを盛り上げる森本コーチ
 森本コーチ(右)がマイクを使って守備を指導。ファンの笑い声に苦笑いを浮かべる水谷
 特守を終えてファンに手を振りながら引き揚げる(左から)森本コーチ、水谷、今川、万波、矢沢
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 「日本ハム秋季キャンプ」(2日、エスコンフィールド)

 秋季キャンプなのに、スタンドから爆笑と歓声、そしてため息が漏れた。午後に行われた外野特守には、万波、水谷、今川、矢沢が参加。ノックを打つ森本外野守備走塁コーチは時折ノックバットをマイクに持ち替えて“DJひちょり”に変身。マイクパフォーマンスで詰めかけた1万2000人ものファンを盛り上げた。

 打球に対してチャージする目的で行ったノック。矢沢のゴロに対するチャージが甘いと「いいのか?今のチャージで。そんなにエラーしたくないの?」とチクリ。水谷が後逸した際には「頭を突っ込まないように。少し重心を下げておかないとしたを抜かれるよ」とアドバイス。そのたびに大画面に選手の表情が映った。ファンは好プレーに拍手、エラーには「あー」とため息。珍プレーには笑い。臨場感あふれるノックとなった。

 微妙なプレーには何とリプレー検証も行われた。万波がバウンドに合わせて捕球した際には、大画面に映し出された一瞬躊躇する姿を、森本コーチが実況。そして「万波君、セカンドランナー、周東君ですよ。あれで刺せるの?」と注文を付けた。特守の最後には「はい、ナイスプレー」と選手を称えた。

 森本コーチは「どういうコミュニケーションをとってノックしているかファンの方は聞こえないと思うんですよね。だからファンのみなさんにも聞いてほしかったんです」と明かす。万波が右翼線の打球に斜めにチャージして後逸したプレーを例に「ファンはみんな『あー』っていうんですけど、きょうやりたかった練習の中で斜めのチャージをしてほしいっていうのがあって、あれは『OK』って僕が言うと、そういうことか、と思う」と説明した。

 DJ付きノックを終えて、水谷は「ファイターズだなって感じです」と苦笑い。多くのファンの前で、しかもマイクパフォで注目を浴びながらのプレー。「練習だしチャレンジしてミスするのはいいと稀哲さんも言ってくださるんですけど、やっぱり、見栄えの問題になってくるんで緊張しますね」と実戦さながらの雰囲気でのプレーを振り返った。

 秋季キャンプに1万2000人の大観衆、マイクやリプレー検証を使った“演出”はエスコンで開催してこそ。水谷はハードな練習に「僕らは楽しくないですけど」と前置きしつつ、「秋のキャンプだとホークスの時は主力も来ないし(ファンも)そんな面白いものではないだろうっていう気持ちでしたけど、(エスコンで)これだけたくさんのファンの方が来てこういうことをしてもらったら、僕が観ている側だったら面白いと思う。楽しんでもらえているんであればいいかなと思います」と笑顔だった。

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