苦しむソフトバンクのドラ1選手 風間球打への通達でここ10年で4人が戦力外経験 2人が移籍の現実

 ソフトバンクは4日、21年ドラフト1位・風間球打投手ら7選手に対して、来季の支配下選手契約を結ばないことを通達したと発表した。

 風間はノースアジア大明桜時代に最速157キロを計測。剛腕として期待されていたが、腰を痛めるなど故障が相次ぎ、2年間で1軍登板なし。2軍でも今季6登板、防御率5・40だった。

 DeNAに敗れた日本シリーズでは17年育成ドラフト1位・尾形、22年同10位・前田純がマウンドを踏んだ。育成力には定評もあるソフトバンクだが、意外にもここ10年のドラ1選手は苦戦が続いている。

 風間以外では15年の高橋純平投手、17年の吉住晴斗投手、19年の佐藤直樹外野手もすでに戦力外を経験。佐藤は育成契約を結んだ後、今季支配下に復帰したが、今季は44試合の出場で打率・190、0本塁打、6打点だった。

 16年の田中正義投手(現日本ハム)、18年の甲斐野央投手(現西武)はいずれも人的補償で移籍している。

 最も活躍しているのは14年の松本裕樹投手で、今季は50登板で防御率2・89。故障で戦線を離脱したが、リーグ優勝に貢献した。

 20年の井上朋也外野手は昨季は初めて1軍を経験。4年目の今季は飛躍も期待されたが、5試合の出場で10打数無安打だった。22年ドラフトで加入のイヒネ内野手は2年間で1軍出場はなく、今季は2軍で打率・177、2本塁打、19打点だった。

 大阪桐蔭から加入した昨年のドラ1・前田悠伍投手は2軍12試合(9先発)で、防御率1・94。10月1日のオリックス戦で1軍デビューも果たした。3回6失点と苦しんものの、1年目から1軍を経験し、今後への期待感も高まった。

 風間はまだ21歳。入団時は王会長も「将来的にはエースに」と期待した逸材だけに、今後にも注目が集まりそうだ。

▽戦力外通告を受けた選手は以下

 風間球打投手、中村亮太投手、三浦瑞樹投手、笠谷俊介投手、田上奏大投手、川原田純平内野手、仲田慶介内野手

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