中日・小笠原にメジャー5球団が熱視線 ポスティング目指すタフネス左腕に注目集まる
ポスティングシステムの利用で米移籍を目指す中日・小笠原慎之介投手(27)に対して、少なくとも米5球団が興味を示していることが4日、米球界関係者への取材で明らかになった。獲得調査に動いているのはシカゴ・カブスとサンフランシスコ・ジャイアンツ、ロサンゼルス・エンゼルス、ニューヨーク・メッツ、トロント・ブルージェイズという。先発左腕の動向がにわかに騒がしくなってきた。
ワールドシリーズ終了とともに幕開けした海の向こうのストーブリーグ。話題の中に小笠原の名前もあった。1日に始まったポスティングの申請。中日球団による制度利用の容認を受けて、米球界による品定めも始まった。
セ・リーグでは4年連続規定投球回に到達したのは巨人・戸郷と小笠原の2人のみというタフネス左腕。米球界が注目する真っすぐの回転数はメジャー平均を上回っている。決め球にもなる縦のナックルカーブは米球界でも特殊球扱いとなる。数年前からスライダーを取得し、今季はフォークも投げるなど投球の幅を広げてきた。
立て直しを図る球団でキャリアをスタートさせて、残した実績でジャンプアップするのが現実的か。エンゼルス(ア・リーグ西)とブルージェイズ(同東)は地区最下位だった。ジャイアンツ(ナ・リーグ西)は4位。メッツ(ナ・リーグ東)、カブス(同中)は2位タイだった。
米球界では大物FA選手の交渉がスタートしたばかりで、12月上旬には米30球団の幹部や代理人らが一堂に会する「ウインターミーティング」が開かれる。米動向を注視しながら左腕の代理人は同月中旬の申請、45日間の交渉に臨むとみられる。中日からポスティングで移籍すれば、2003年の大塚晶文(現1軍投手コーチ)以来2人目。入札があるのか、あればどの球団なのか、左腕を巡る動向が注目される。