ソフト甲斐FA決断!石川とW流出危機 巨人などが興味 13日に申請書類提出 球団は宣言残留認める方針
ソフトバンクの甲斐拓也捕手(32)が今季取得した国内FA権を行使する意思を固めたことが12日、分かった。申請期限の最終日となる13日に申請書類を提出する。宣言残留を認める球団は、複数年契約と大幅な年俸増額を提示して引き留めを図る。
3日のDeNAとの日本シリーズ第6戦に敗れた直後、甲斐はFA権の行使について「とにかく今は負けて悔しい思いしかない。今後については改めて、ゆっくり考えたい」と熟考する意向を示していた。数日後には40度の発熱で2日も寝込み、点滴を打つなど苦しんだが、失意の敗退から約1週間が経過し、この日までに人生の岐路に立つ決断を下した。
甲斐の今季年俸は2億1000万円(推定)で、人的または金銭の補償が発生するBランクとみられる。水面下では甲斐を巡って巨人などが調査を進めているとの情報もあり、FA宣言後の残留を認めるソフトバンクとの争奪戦に発展するとみられる。
プロ14年目の今季、甲斐は出場119試合中102試合で先発マスクを任され、リーグ1位のチーム防御率2・53を誇った投手陣をけん引した。打撃面では規定打席に51打席足りなかったものの、打率・256、5本塁打、43打点をマーク。さらに球界随一とされる守備面でも失策わずか1と驚異の守備率・999をたたき出すなどチーム4年ぶりとなるリーグ制覇に大きく貢献。常勝ホークス復活を目指す上では欠かせない存在だ。
ソフトバンクからは今季7勝を挙げた石川柊太投手(32)が8日にFA宣言しており、最悪の場合は“W流失”の可能性も出てきた。
◇甲斐 拓也(かい・たくや)1992年11月5日生まれ、32歳。大分県出身。170センチ、87キロ。右投げ右打ち。捕手。楊志館から10年度育成選手ドラフト6位でソフトバンク入団。13年11月に支配下登録。プロ初出場は14年6月7日・広島戦。ゴールデングラブ賞は、17年に育成出身捕手初の受賞するなど計7度。ベストナイン3度。19年プレミア12、21年東京五輪、23年WBC日本代表。