広島商が創部125年目で神宮初星 二回小田初球スクイズ!神髄の機動力野球で主導権 荒谷監督「基礎、基本だと思います」

 2回、スクイズを決める広島商・小田
 神宮大会初勝利を挙げ、スタンドにあいさつする広島商ナイン(撮影・持木克友)
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 「明治神宮野球大会・高校の部2回戦、広島商3-0東海大札幌」(22日、神宮球場)

 準々決勝の4試合が行われ、高校の部は創部125年目の広島商が3-0で東海大札幌を下し、初出場初勝利を挙げた。東洋大姫路は6-1で二松学舎大付に快勝して4強入り。大学の部では全日本大学選手権との2冠を狙う青学大が2-1で福岡大に競り勝ち、創価大は3-0で富士大を下した。

 広島商が伝統の野球で創部125年の歴史に新たな1ページを刻んだ。緻密な攻撃でつかんだ1勝。OBでもある荒谷忠勝監督(48)は「(神宮とは)ご縁がなかったけど、選手OBのおかげで勝てた」と頬を緩めた。

 神髄のスモールベースボールで試合の主導権を握った。初回2死から5連打とつないで先制。2点リードの二回無死二塁からは犠打で1死三塁とし、小田建登内野手(2年)が初球スクイズを成功させて大きな追加点を入れた。

 3盗塁と機動力も駆使。元広島の達川光男がいた1973年春のセンバツでは足を絡めた攻撃で怪物・江川卓を擁した作新学院を撃破。同年夏の甲子園決勝・静岡戦でも九回1死満塁からサヨナラスクイズで優勝と、相手の隙を突く野球が受け継がれてきた。「自信を持ってできた」と小田。現在も日々の練習メニューに実際に投手が投げた球でのスクイズ練習が組み込まれており、小技に磨きをかけている。

 「昔ながらの伝統もつなぎながら、広商の心構えは変わらない。基礎、基本だと思います」と指揮官。春夏45度の甲子園出場で7度の優勝を誇る名門が初の秋の頂点へと突き進む。

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