侍・森下 無念の準V「絶対リベンジしたい」決勝無安打も全戦4番全う 最後の最後で悔しい結果に
「ラグザス presents WBSCプレミア12・決勝、日本代表0-4台湾代表」(24日、東京ドーム)
「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」は決勝戦が行われ、日本は0-4で台湾に敗れ、2019年大会に続く2連覇を逃した。主要国際大会の連勝は27でストップした。森下翔太外野手(24)は1次リーグ初戦から全9試合に「4番」でスタメン出場。最後は4打数無安打に終わったが、勝負強い打撃で侍ジャパンをけん引してきた男は、「絶対リベンジしたい」と前を見据えた。
無情な幕切れだった。4点を追う九回1死一塁。栗原の放った一塁へのライナーに森下は一塁へ戻り切れず、併殺でゲームセット。敵チームの歓喜の輪が広がる。森下は一塁で膝をついたまま、うつむいた。
「世界一をずっと目指してやってきたので、最後の最後で悔しい結果になってしまったのは本当に悔しいですね」
試合後は何度も「悔しい」と繰り返した。チーム唯一の全9試合にスタメン出場。そして全試合で4番を担い、迎えた大一番。4打数無安打に終わり、屈辱の完封負けで夢はついえた。それでも、「悔しい一言につきますけど、ほんとに台湾も強かったんで、絶対リベンジしたいなと思います」と必死に前を向いた。
本大会では、持ち前の鋼のメンタルを存分に発揮した。「プレッシャーは常に感じてないんで。シーズン中も別に。いつも通りって感じ」と4番の重責にも負けなかった。1次リーグでは5試合で打率・571、1本塁打、6打点を記録。B組の首位打者、両組トップの10得点と好調だったが、2次リーグでは苦しんだ。
初戦・米国戦では4打数無安打に。それでも引きずることはなかった。ホテルに帰り、すぐに打席の動画をチェック。翌日、ベネズエラ戦の試合前には「一日じゃ直らないので。メンタルでいくしかない!」と笑って切り替えた。すると初回に適時打を記録。強い精神で日本の4番を全うした。
井端監督への感謝の思いもあふれた。「井端監督が信頼して、打てない時でも使ってくれたので、すごく経験になりました」。日本が連覇を狙う26年に開催予定のWBCでは井端監督が再び指揮を執る。「絶対世界一を目指したい。井端監督が選考してくれてこの舞台に立っているので、恩返しじゃないですけど、井端監督に金メダルをかけられたら」。
もちろん4番としてもリベンジを果たす意気込みだ。「ずっとスタメンで出たので、やっぱり自覚というか。4番が打たないと勝てない状況も続くと思うので。次またいい打順を任せられてもらうのであれば、絶対結果を残したい」。本大会では先輩たちの背中から学んだことも多かった。阪神に戻ってもその経験を生かしたい。
「結果を残し続けるような選手、なおかつ背中で見せられたら、すごく強いチームになると思うので。チームでもそうやってやっていきたい」。悔しさは必ず糧になる。そして成長した姿で、今度は必ず頂点をつかむ。