田中将が「提示を受けた印象としては期待はされていないな、と」と心境 交渉は実質1回約15分のみ 楽天退団発表後初の取材に対応

 24日に今月末提出期限の保留者名簿に記載されないことが発表された、楽天・田中将大投手(36)が26日、楽天モバイルパークで退団発表後、初めて報道陣の取材に応じた。「選手としてやっていく上で、やりがいをどれだけ感じられるかが一番大きい。そこを一番に考えていつも決断してきたので、たくさん考えたし、その中でこういう答えを出すことにしました」などと話した。

 球団とは「実質1回。提示があったときに。15分くらい話した」という。「提示を受けたときに、自分個人的に受けた印象としては期待はされていないなと。最適な言葉が思い浮かばないが、これはちょっと(楽天を)出て、新しいところで、求められるところでやるのが自分にとって一番だなと」と感じたと明かした。ただし「臆測のようなひとり歩きしていてこちらも困惑しているところもある」として、提示額の多い少ないの問題ではないと強調。2021年に楽天に復帰した際に「それ以上のオファーを蹴って戻ってきている。イーグルスから出されたオファーよりも上のオファーがあったので、そこを思いだしていただきたい」とし「とにかく、期待をかけてもらって、やりがいを感じるところでやりたいというのが一番」と繰り返した。

 楽天は駒大苫小牧から2006年高校生ドラフト1巡目で指名されて入団した球団。14年にポスティングシステムで大リーグ挑戦を後押ししてくれた球団でもある。「ドラフトでくじで引き当てていたたいて入団した球団。一からプロ野球生活をスタートするところを育てていただいた。メジャーリーグに行くタイミングでもポスティングシステムで快く送り出していただいたので感謝しかない。21年にイーグルスに戻ることになったときも温かい言葉をかけていただいた。苦しい4年間で、球団にもファンの方々に期待に応えられなかった。感謝しかない」と話した。

 日本球界復帰4年目となった今季は、昨秋に受けた右肘クリーニング手術からの回復に時間を要した。1軍では9月に1試合登板したのみ。自身キャリア初となるシーズン未勝利で終えていた。

 24日にオンラインでの取材に対応していた、石井一久SDは「しっかり成績を出した人と出せなかった人は判断しないといけない」と球団として、減額制限を超える大減俸(年俸1億円以上の選手は40%)を田中将に提示していたことを明かした。「うちにとって必要なプレーヤー。創設以来、長年貢献してくれた。当然残ってほしいと伝えた」と慰留したが「最後は本人から自由契約にしてほしいということだった」と経緯を説明。「人それぞれの向き合い方がある。彼も熟考した中での決断。尊重してあげたい」と背中を押す結果になっていた。

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