ロッテに育成で加入の中村亮「これからが楽しみ」 ソフトバンク時代は育成から2度支配下を勝ち取る
ロッテは5日、ソフトバンクを戦力外になった中村亮太投手(26)を育成選手として獲得すると発表した。「地元に戻ってこれてうれしいです。小学校3年生のときに野球を始めて、ZOZOマリンスタジアムには何度も観戦に行きました。思い入れが強く、いろいろと縁のあるチームに呼んでいただき、本当にうれしいです」とコメントした。
先月14日、ZOZOマリンスタジアムで行われた12球団合同トライアウトに参加した右腕。結果はわずか2球で終わる歯がゆい結果になった。ただ「決め球のシンカーを投げたかった」と悔しさをにじませた一方で「今日の結末だけでなく(ここまでの)トータルで見て決めてくれると思う」と悲観的には捉えなかった。
プロの世界で着実に自信をつけていた。21年にソフトバンクへ育成選手として入団。翌22年に支配下を勝ち取るも、1軍で結果を残せず、その年のオフに育成再契約となった。それでも折れることなく、今季途中2度目の支配下を勝ち取っていた。「育成が100人近くいるあの層の厚さで、2回も(支配下に)なれたのは自信になった」。2度目の戦力外で退団することになったが「あそこで活躍するのが一番だったけど、逆にチャンスもある。これからが楽しみ」と前を向きトレーニングを続けていた。
吉報は届き、今度は思い出の場所が本拠地となる。トライアウト後には「ゾゾで投げられる喜び。高校時代を思い出すいい球場」と話した右腕。高校3年夏に現楽天・早川擁する木更津総合に準決勝で敗れ、甲子園の夢を絶たれた地。悔しさもあるが、少年時代からプロへの思いを強くさせてくれた大切な球場だ。
「育成からしっかりアピールして、3度目の支配下になれるように頑張ります」と決意を口にした中村亮。1軍での活躍を目指し、何度でもはい上がる。