ヤクルト・奥川 完全復活への3カ条 今季980日ぶり復活星「長いトンネル抜けた」来季“邁進”へ 現状維持で更改

 ヤクルト・奥川恭伸投手(23)が5日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の2100万円でサイン(金額は推定)。色紙には「邁進(まいしん)」の文字を記し、来季の完全復活へ3カ条を立てた。

 【1】20試合以上先発

 過去の自分を超え、成長を示すための目標でもある。2年目の21年には中10日とゆとりを持ったローテーションで18試合に先発したが、「1週間に一度っていうところは、やっぱり自分の中ではコンスタントに投げ続けられたら」と、来季は中6日を解禁した働きを見据えた。さらに球団からの「先発ローテーションの中心になってほしい」というゲキにも感化。自覚を持って今オフを過ごしていく。

 【2】筋肉量2キロアップ

 10月からすでにトレーニングに着手。パーソナルで組まれたメニューを精力的にこなし、体重はシーズン終盤から2キロ増量した。継続すると同時に、「投球動作にうまくかみ合えば球速も上がる」と狙いもある。「今年150キロが少なかったので。50はしっかり戻したい」と言い、「(目標の)筋肉量2キロはたぶん結構やらないと上がらないと思うので頑張ります」と表情を引き締めた。

 【3】日本一奪回で先輩・村上を送り出す

 来オフ、ポスティングシステムを利用してメジャーへ挑戦することが確実な村上。奥川が「日頃からすごく気にかけてもらっている」と感謝する先輩へ、「優勝して、日本一になって送り出したい」と約束。「力を貸せるように」とフル回転でチームの勝利を誓った。

 今季挙げた980日ぶりの復活勝利は、まだ始まりに過ぎない。奥川は言う。「長いトンネルを抜けた。そんな1年だったと思います」。苦しんだ先に見えた光を大切に、来季まい進する。

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