高野連 7回制を「検討会議」で議論へ 夏で試合時間平均29・6分減少 来年12月までに対応策 最短で26年以降の導入へ
日本高野連は6日、大阪市内で理事会を開催し、7回制について新たに「諸課題検討会議」を設けて議論していくことを決定した。「部員の健康対策、教職員の働き方改革、気候変動など、高校野球の取り巻く状況に対応するため、7イニング制やワーキンググループで指摘された諸課題について検討し、来年12月の理事会までに対応策をまとめる」とした。宝会長は公の場で初めて7イニング制について言及。「そこで議論してもらって高校野球が健全な方向で発展していくように尽力していきたい」と話した。最短で26年以降の導入となる。
今年6月から4度にわたってワーキンググループで議論した結果が理事会に報告され、移行にともなう変化として「試合時間の短縮」、「投球数の減少」、「6アウトの減少」、「試合展開、戦術の変化」、「記録の連続性」が挙げられた。「試合時間の短縮」や「投球数の減少」が選手の障害予防の推進や熱中症リスクの減少など、「試合展開、戦術の変化」が国際基準への習熟というメリットが挙げられた一方で、デメリットとしては「出場機会の減少」や「試合を楽しむ時間の減少」や、「過去大会との記録比較不可」、「歴史的価値の減少」などがあげられた。
過去の春夏甲子園での実績では7イニング換算で投球数は春は平均32・2球、夏は30球減少。打席数は春は平均9打席、夏は8・5打席が減少。試合時間は第104~106回の夏大会では平均29・6分減少となった。