千葉日大一野球部が異例の野球教室を開催 元マリーンズ戦士も協力「次世代の子どもたちにとって良い試み」
千葉日大一の野球部が15日、船橋市の同校グラウンドで元ロッテ・青松慶侑氏(38)を講師に招いて野球教室を開催した。千葉高野連が主催した昨年に続き2度目の実施となるが、今回は同校が主催。高校の野球部が主催すること自体も例が少ないが、元プロ選手を呼び、さらに船橋市と習志野市の教育委員会が後援するという特殊なケースだ。3歳から小学校低学年までの約70人が参加し、高校生部員41人と笑顔で交流した。
若山大輔監督(34)が、高校の後輩でスポーツビジネスや野球用具メーカーに携わっている小林巧汰さん(31)に相談したことをきっかけに実現。投球、守備、打撃を体験できるだけではなく、玉入れや、野球のルールを簡単にアレンジした「ならびっこベースボール」を取り入れ、小さい子どもたちも参加しやすいよう工夫した。
主将の秦幸平外野手(2年)は「親御さんたちも含めて、野球部は厳しいという印象があると思う。こういう機会を増やすことで、やっぱり野球は楽しいんだということを知ってもらえたら」と野球離れが深刻化する中での意義を語り「野球を楽しむって改めて大事だなと。(参加した子どもたちが)想定以上のプレーをする時もあって刺激も受けます。人間性や思いやり、何を考えてやっているかを考えることはチームプレーにも必要」とナインにとってのメリットも説明。若山監督と荒木恒部長も「教えることで自分を客観的に見られたり、気を配れるようになったりする。普段はおとなしい子が明るく声をかけているとか選手の違った一面も見られる」と高校生にとっての成長にもつながると語った。
公園でボール遊びが禁止されたり、小学校のグラウンドが放課後は閉鎖されていたりと、野球に限らず子どもたちが外で遊ぶ機会が減少している現状もある。講師を務めた青松氏は「次世代の子どもたちにとって非常に良い試みだと思う」と賛同し「野球を通して何を学ぶかなので。キャッチボールする相手に『お願いします』と伝えるとか、教えてもらったら『ありがとうございます』とか、うまくいったら称賛するとか」と指導の際のポイントを明かした。