日本ハムの新庄剛志監督のソフトバンクへの入団が決まった上沢直之投手への言及が反響を呼んでいる。ポスティングでのメジャー挑戦から１年での国内他球団復帰に「悲しい」、「彼が投げる時はファンのためにも負けない」と率直な思いを明かしたことに、日本ハムファンからは好感の声が上がった。

　指揮官は８日に、鎌ケ谷で行われたスタッフ会議後に報道陣に応対し、ソフトバンクへの入団が決まった上沢直之投手に言及。他球団の補強具合について「見てます」と語った上で、ソフトバンクへの移籍が決まった上沢の話題に及ぶと「２年間、彼と一緒にやって。ああいう決断を彼がして。ちょっと育て方が違ったのかな。ああいう決断されたのはすごく悲しいし、一緒にやりたかったし。もう１年、こっちでお世話になったファンのためにとんでもない活躍をして、さあどうぞ、どこにでも行って下さいというのを期待したんですが」と本音を明かし、「もう終わったことですから。いないものはいないので。彼が投げる試合ではとにかく負けない。ファンのために負けない野球をしていきたいですね。間違いなく」と力をこめた。昨年は米国にいる上沢と連絡を取り合っていたという。ポスティングでのメジャー挑戦についても背中を押していただけに「プロ野球自体が、その流れになってほしくない。今年、ポスティングでいってあまりいい活躍ができなくて、ソフトバンクに行くっていう流れは。福岡のファンの人たちは心から喜べるのかなと思った」と語り、「でも彼なりにいろいろ迷っての決断。とにかくウチは負けない、打ち崩す。そういう気持ちを持ち続けて、ファンのために戦っていきたいと思います」と力を込めた。

　ＳＮＳでは日本ハムファンを中心に「ファン目線に立ちつつ自分の思いも発信してくれる新庄監督、私は好きだなぁ」「言語化できなかったファンのモヤモヤを代弁してくれた「ルール上間違ってないとはいえ、新庄監督の気持ちに同感してしまう」「新庄監督がある種の問題提起してくれたのは結構重要」「新庄流の最大限言葉を選んだ煽りでめちゃくちゃ好き」との声があがっていた。

　上沢は２３年オフにポスティングシステムを使って日本ハムからメジャーに挑戦。だが右肘痛を発症するなど、わずか１年で日本球界に復帰。昨年末に行われたソフトバンクの入団会見では「１年で帰ってきたことに関して本当にアメリカの挑戦を応援してくれたファンの方には申し訳なく思いますけど、この経験が必ず無駄ではなかったというふうに過ごしていきたいし。そうするべきだと思うので」と語っていた。