日本ハムOB岩本勉氏 新庄監督の鷹入り上沢への発言に異論 球団のビジネス特化指摘「ノンテンダーやったチームやで」「義理人情でワーワー言うてどうすんの?」
元日本ハムの岩本勉氏が12日に放送されたHBCの「ガンちゃんの『世界一面白いプロ野球の番組』」に出演し、日本ハムの新庄剛志監督がソフトバンク入りした上沢直之投手について「悲しい」、「育て方が違ったのかな」などとコメントしたことに言及。「これはね。質問されたからしゃべったんやろうと思うけど。ネット記事になるんちゃうかな。俺が言ってしまうと」と前置きした上で「前の数行は監督と同学年のよしみで言うけど、いらんわ。いらん。こうなってしまったけど、彼が決断したことやから野球選手として必死に戦う。その先に縁があったら、同じユニホームまた着れるかもね、でええやん」と異を唱えた。
日本ハムの球団としての姿勢を振り返り「そもそも考えてみ。いい意味でいうけど、ファイターズってそんなチームやん。そういう組織やん。何が言いたいかというと、みんな振り返ってみと。ノンテンダーやったチームやで。それを義理人情でワーワー言うてどうすんの?感情論を。もともとビジネスに特化した野球チームなんですよ。やろ?例えば盗塁王いくつかタイトル取ってる西川遥輝。成績あかんかったから給料下げるのわかるけど、ノンテンダーで放出したんやで。ビジネスで。それはベースボールビジネスで。上沢もそう。そない言うんやったら、金出せよっていう話やん。はっきりいうて。一緒にプレーしたかったら、対抗馬が金出してるんやったら、同じような3年9億でも積んでみと。同じ条件やったらハムにおるって」と、指摘した。
新庄監督の発言については「単年で1億70000万か、4年で10億やったら、普通に考えて、俺新庄監督も選手だったらそっちにいってると思う。これは監督としての発言やねん。監督、せやけどチームは違うやん、ビジネスしてるやん。でもファイターズが貫き通してるのはマネーゲームはしない。上沢に対して恥ずかしい評価はしていない。その通り。ただただホークスが破格を出しただけで、感情論を沸き立ててるわけやんか。それ言わんでええって言うたのは、ほしかったらフロントに言うて金積ませたらええやん、と。もうかってんねんから。そこに至らんかったわけでしょ。フロントも。ほとぼりが冷めたころにこの発言は違うんちゃうのって思う。秋のキャンプ出てなかったやんか、新庄監督。口説きにいったらええやん。ほんまに必要やったら。ビジネスに特化したチームがいるから、結局はチームの決断なのに。だから初めの数行いらんのちゃうかなと。監督としての発言で、まさに感情論。ここで元野球選手の新庄剛志氏の発言やったら、あいつ持ってるね、いい契約とったねになるって。ただ、チームの体裁とかを考えた時に俺は印象操作にしかみえない、聞こえない」と、語気を強めた。
「どないこれ、炎上するかな」と心配しつつ、球団の姿勢については肯定的にとらえていることを強調。「不義理うんぬんかんぬんなんて、ファイターズのフロントはこれっぽっちも思ってないよ。振り返ってみって、ビジネスしてるやん。新庄監督は最大限にフロントをカバーした発言かもな。そういうチームやねんて。だからビジネスで成功してるやん。エスコンフィールド北海道。ようやりまんな、ハムさんいうて。エスコンさん、えらい商売上手でんなっていう。ビジネスベースボールの先頭走ってますやんって思ってる」と、語った。
新庄監督は8日に上沢について初言及し、素直な思いを吐露。「2年間、彼と一緒にやって。ああいう決断を彼がして。ちょっと育て方が違ったのかな。ああいう決断されたのはすごく悲しいし、一緒にやりたかったし。もう1年、こっちでお世話になったファンのためにとんでもない活躍をして、さあどうぞ、どこにでも行って下さいというのを期待したんですが。もう終わったことですから。いないものはいないので。彼が投げる試合ではとにかく負けない。ファンのために負けない野球をしていきたいですね。間違いなく」と語った。昨年は米国にいる上沢と連絡を取り合っていたという。ポスティングでのメジャー挑戦についても背中を押していただけに「プロ野球の流れがね。今年、ポスティングでいってあまりいい活躍ができなくて、ソフトバンクに行くっていう流れは。福岡のファンの人たちは心から喜べるのかなと思った」と、問題提起していた。