広島商 選抜出場決定の吉報も即練習「喜ぶのは夏に全国制覇してから」昨秋中国王者&神宮大会準優勝
第97回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の選考委員会が24日、大阪市内で開かれ、広島商業の3年ぶり23度目の出場が決まった。
部員たちは伝達式で校長からの言葉を直立不動で聞き入ると、即練習に移行。足並みと声を寸分の狂いもなくそろえた集団ランニングでウオーミングアップを行うと、キビキビした動きでキャッチボールやノックで汗を流した。
チームを束ねる西村主将は「喜ぶのは夏に全国制覇してからだと思う。ここがスタートだと思う」と引き締まった表情。就任8年目の荒谷監督は取材中もグラウンドの練習に目を光らせながら、「選抜は選んでいただく大会。そこまで秋の大会で勝ち進めたことは選手が頑張ってくれた結果だと思う。その裏にはいろんな広商のOBを含めた広商を応援していただいている方々のおかげなので、感謝をして、しっかり取り組んでいきたい」と力を込めた。
昨秋は県大会を制すと、中国大会でも躍進を見せて、31年ぶりの秋季中国王者となった。さらに快進撃は止まらず、初出場となった11月の神宮大会では東海大札幌、敦賀気比を倒して決勝に進出。惜しくも横浜に敗れて準優勝だったものの、1899年創部の伝統校に新たな歴史が刻まれた。
甲子園では春夏合わせて7度の優勝を誇り、昭和の甲子園を彩ってきた。しかし、平成では2004年夏を最後に甲子園出場から遠ざかった。県大会でも序盤で敗退するなどの低迷期を迎えたが、19年に夏の甲子園に15年ぶりに出場。22年にはセンバツに20年ぶりに出場して、復権を果たした。
伝統校としてプロ野球にも多くの名選手を輩出。ソフトバンク・柳田悠岐をはじめ、達川光男、三村敏之、大下剛史、山本一義、鶴岡一人などが同校からプロに巣立った。




