千葉黎明・今井 初戦敗退に涙こらえきれず 名将の祖父、故小枝氏に誓う「夏に必ず戻る」

 「選抜高校野球・1回戦、智弁和歌山6-0千葉黎明」(21日、甲子園球場)

 こらえきれなかった。千葉黎明・今井心太郎内野手(3年)はあふれる涙を拭いながら、言葉を紡いだ。

 「優勝したくて…。チャンスで三振してしまって、本当に悔しいです」

 公園でのキャッチボールが原点だ。投げ込む相手は、日大三(東京)と拓大紅陵(千葉)の監督を歴任した祖父の故・小枝守氏(享年67)。拓大紅陵を率いた1992年夏の準Vを含め、甲子園に10度出場した名将だ。高校日本代表監督も務め、16年のU-18アジア選手権で優勝。今井は「空港へ祖父を迎えに行った時の『ただいま』と言った笑顔が印象に残っています」と懐古する。

 最後の思い出もキャッチボール。闘病中だった祖父が一時退院した際、白球を通して思いを交わした。受け継いだ座右の銘は「夢は逃げない」。小枝氏の教え子である中野大地監督(38)の下で初の聖地切符をつかみ、「同じ所でできるよ」と墓前で手を合わせた。

 ユニホームの下に祖父からもらったペンダントをかけ、臨んだ夢舞台。0-3の二回2死一、三塁では代打で出場も空振り三振に倒れ、その後は三塁コーチとして声を張った。悔しさの中にも、祖父の言葉を思い出す。

 「甲子園は『心を育む場所』だと教わりました。改めて、野球だけじゃいけない、応援してくださる方に感謝を伝えないといけないなと。祖父も空から見てくれていたんじゃないかと思います」

 祖父に伝えるつもりだ。「夏に必ず戻ってくる」と-。

 ◆今井 心太郎(いまい・しんたろう)2007年4月19日生まれ、17歳。千葉県出身。170センチ、65キロ。右投げ左打ち。野球チームに所属したのは真砂中の軟式野球部から。千葉黎明では1年秋から捕手としてベンチ入りし、2年秋から内野手。50メートル走6秒0。

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