巨人の新助っ人キャベッジは覚醒するか－。主砲・岡本和真内野手の後ろを打つ５番候補として獲得されたが、オープン戦では苦戦。得点力向上のカギを握る新助っ人を内田順三氏（デイリースポーツ・ウェブ評論家）が分析する。

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　連続写真はフリー打撃のもので、練習なので伸び伸びと打っているね。①の構えはオープンで、トップの位置もいい。バットは入りやすい４５度の角度。ゲームを見ていると足の上げ方も試行錯誤しているが、ステップも大きくせずブレも少ない。

　③ではしっかり踏み込み、④でも前の壁がしっかり保たれている。ゲームでも、変化球に対して同じ形だったのはいい。

　少し気になるのは⑤で、左肩が落ちるので速球に遅れるケースが出てくるかな。そして肩を落としているから低めが好きなゾーンなんだろうとは思う。ゲームでもよく手を出しているので、逆に相手は低めの変化球で誘ってくるだろうね。高めと低めの揺さぶり、こうした日本の投球術に対応できるかが、活躍のポイントになるかもしれない。

　⑥、⑦、⑧では頭の位置、前のつま先も我慢できていて、形が保たれている。⑦でも腕がしっかりと伸びて三角形の形も崩れていない。フォロースルーも大きいから、ボールもよく飛ぶことが分かる。⑧を見ても下半身が崩れず内転筋の力もしっかり使えているね。甘くなれば持っていかれる、相手からしたらこういった怖さもある打者だね。

　ポイントは先ほども言った低めの変化球への対応。低めの変化球が多くなると受け身になってきて、そうなると今度は真っすぐに差し込まれる。相手はこうやってタイミングをはずそうと攻めてくることが考えられるけど、オープン戦では追い込まれたらノーステップにしたり、足を上げてみたり日本の投手に対応しようという姿勢も見えた。

　ゲームでもセンター方向から逆方向にも打てる能力があるのは非常にいい。長打力もあって走力もあるし、どの打順で使っても面白い。巨人としては岡本の後ろが大事になるから、状態のいい選手を置くことも考えられる。キャベッジが５番にはまれば、１番から６番まで左、右のジグザグ打線になる。

　ロッテとの連戦を見ていて感じたのは両腕の使い方が硬くなり、スイングのメリハリや強弱がなくなっている。間合いにも影響し、確率が下がっているね。打撃はやはり、柔らかくタイミングが取れるかどうか。今は結果は出ていないが、シーズンは長い。総合的に見ても十分戦力になる力は持っている。