早大本庄が8強入り 浦実撃破の強豪・聖望学園を下す エース・田中が打球直撃のアクシデント乗り越え9回138球完投

 「春季高校野球埼玉大会・3回戦、早大本庄6-4聖望学園」(29日、大宮公園野球場)

 早大本庄が8強入りを果たした。2回戦でセンバツ4強の浦実を破った強豪・聖望学園との接戦に勝利。エースで主将の最速143キロ右腕・田中柊成投手(3年)が138球を投じ9回4失点(自責0)完投と熱投を演じた。

 新チームでは初めて経験する球場ということもあり5失策と苦戦。試合後半は取って取られての展開となったが、田中はキレのある直球を軸に最後まで粘り切った。2点リードで迎えた九回2死一塁では、痛烈な打球が右ももに直撃。カバーに走った捕手の送球ミスが絡み2死二、三塁とピンチを招いた。痛みに顔をゆがめたが、少し間を置いて続投。最後は4番を左飛に仕留め、勝ち切った。

 「ピンチの時に集中しすぎちゃう(視野が狭くなる)場面があった」と反省が先行したが、「自分のピッチングスタイルは崩さずに相手に向かっていけた。軸は直球なので、そこのコースの使い分けは変わらずできた」と収穫も明かした。

 昨秋の県大会3回戦では坂戸に延長10回タイブレークの末に敗れた。「自分が投げて負けたので、この春の大会を投げきれるレベルまで持っていこうとやってきた」と今冬は体力向上に注力。さらに疲労の少ない投球を目指し「足からの(力の伝達の)意識というところは、ずっとやっていました」とバランスの良いフォームを作り上げ、結果につなげた。

 打線では、9番の野原葵外野手(3年)が3安打4打点の活躍。1点を追う七回2死二塁では、中越え打で快足を飛ばし、逆転のランニング2ランをマークした。

 福永泰規監督は「とにかくベスト8が1つの目標で、ずっとここが破れなかった。よく冬に頑張ってくれたと思います。選手同士が声をかけ合って、厳しいメニューを作ったんですけども、文句を言わず全員が取り組んでくれた」と感極まった様子。約2時間と限られた時間の中で密度の濃い厳しい練習を乗り越えた選手たちをたたえた。

聖望学園

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早大本庄

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