阿部巨人 岡本離脱で緊急トレード 秋広&大江とソフトバンク・リチャード G球団幹部「手を打つ必要がある」右長距離砲補強

 (左から)秋広優人、大江竜聖、リチャード
 ソフトバンク・リチャード
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 巨人の秋広優人内野手(22)、大江竜聖投手(26)とソフトバンクのリチャード内野手(25)の2対1によるトレードが成立したことが12日、両球団から発表された。巨人は主砲の岡本和真内野手(28)が左肘の靱帯損傷で前半戦絶望の長期離脱。手薄となった右の長距離砲を補強するべく、緊急トレードに踏み切った形だ。背番号はリチャードと秋広が52、大江が29に決まった。

 主砲不在で厳しい戦いが続く阿部巨人。急務となった右の長距離砲の獲得による攻撃陣の緊急補強へ、白羽の矢を立てたのが“鷹の未完の大器”リチャードだった。

 巨人へのトレードに「話を聞いたときは驚いた」とリチャード。その上で「王会長や小久保監督、山川さんには期待をかけてもらい、何度もありがたい言葉や指導を受けた。それに応えられないままなのが心残りだが、これから巨人で成長する姿を見せて恩返しがしたい」と決意を示した。

 17年度の育成ドラフト3位で入団したリチャードは、昨季までウエスタン・リーグで5年連続本塁打王と4度の打点王に輝き将来を嘱望された。だが、1軍では5年間で通算10本塁打。今季は開幕スタメンも、わずか6試合の出場で2軍降格と伸び悩んでいた。

 一方で、巨人は主砲の岡本が6日・阪神戦(東京ド)の守備で走者と交錯して左肘を負傷。長期離脱となった。阿部監督は「いるメンバーで何とかやるしかない」と4番には吉川、キャベッジを起用するも、思うような結果は得られない。

 トレードに踏み切った理由を球団幹部は「(岡本離脱が)大きい。何らかの手を打つ必要がある中で、右打者が全体的に不足しているのは間違いない」と説明した。

 交換要員の秋広も23年に10本塁打を記録するなど大きな期待を受けていた1人。前日11日のヤクルト戦(神宮)まで1軍でベンチ入りしていたことも、チームの非常事態を物語っている。「ルーキーに戻った感じで最初から飛ばしていけるように頑張りたい」とリチャード。眠れる大砲が開花の時を迎え、巨人の救世主となるのか-。注目が集まる。

 ◆リチャード(砂川・リチャード=すながわ・りちゃーど)1999年6月18日生まれ、25歳。沖縄県出身。189センチ、123キロ。右投げ右打ち。内野手。沖縄尚学から17年度育成ドラフト3位でソフトバンク入団。20年3月に支配下登録。ウエスタンでは20年から5年連続本塁打王。25年は「8番・三塁」で開幕スタメン。

 ◆秋広 優人(あきひろ・ゆうと)2002年9月17日生まれ、22歳。千葉県出身。200センチ、100キロ。右投げ左打ち。内野手。二松学舍大付から20年度ドラフト5位で巨人入団。プロ初出場は21年9月29日・中日戦。23年は3番などクリーンアップも務めて2桁の10本塁打をマーク。外野も守れる。

 ◆大江 竜聖(おおえ・りゅうせい)1999年1月15日生まれ、26歳。神奈川県出身。173センチ、82キロ。左投げ左打ち。投手。二松学舍大付から16年度ドラフト6位で巨人入団。プロ初出場は19年3月29日・広島戦。21年は登板47試合で13ホールドをマークした。ここまでプロ通算149試合で黒星なし。

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