日本ハム“新庄勘ピューター”で交流戦前の首位確定 代打・矢沢→郡司3度目のサヨナラ打 指揮官「勘。説明できん」
「日本ハム4-3ロッテ」(31日、エスコンフィールド)
突如起動した“勘ピューター”が劇的な日本ハム逆転サヨナラ勝利を生んだ。2点を追う九回2死二、三塁で、新庄剛志監督が指名したのは代打・矢沢。追い込まれながら起死回生の同点適時打を中前に落として追いつくと、最後は2死二塁から郡司裕也捕手が今季自身3度目のサヨナラ打を右越えに運んだ。
「矢沢くん、ベンチ裏で全くバットを振ってなかったからね。矢沢くん!ってボーンと(頭に)出てきて。勘。説明できん」
笑いをこらえきれず、指揮官はまさかの舞台裏を明かした。代走の準備をしていた矢沢は「試合中1回もバットを握ってなかった」。いきなりの起用に「え?マジすか?」と戸惑いつつ「バット振ろうとしたら『ネクスト行って』って言われて。で、アレです」と、苦笑いで殊勲打を振り返った。
仕上げはキッチリと郡司が決めた。外角スライダーを狙い澄まして逆方向へ。今季50試合目で早くも3度目の快感に「“サヨナラ男”過ぎますね。打つ前から『これ、俺で決まるな』って。今後は“サヨナラ郡司”でやっていこうと思います」と、お立ち台からファンを笑わせた。
五回に失策から逆転される嫌な流れもさえ渡る采配で帳消しにし、5カードぶりの勝ち越し。2015年以来10年ぶりに、リーグ首位で交流戦開幕を迎えることも確定した。新庄監督は「交流戦、楽しいですもんね。交流戦をキッカケに一気に上がってくる選手が3人ぐらい出てくる予感がする」と声を弾ませ「相手も首位。日本シリーズだ(笑)。久々にタイガースの応援も聞けるし、楽しみ」と、古巣・阪神との交流戦初戦を心待ちにした。残り1試合も気持ち良く締めて、セ界との戦いに向かう。





