【解説】巨人・田中将大の現状 2軍戦で14安打6失点に評論家「若い選手にもフルスイングされていた」
「イースタン、巨人-DeNA」(25日、ジャイアンツタウンスタジアム)
巨人・田中将大投手が先発。4回2/3を14安打6失点と打ち込まれた。最速は147キロだった。
前回登板では6回無失点と好投。1軍昇格の可能性も高めていた中で、この日は厳しいマウンドとなった。
初回に4安打を浴びるなど2失点。二回、三回も複数安打を許し、失点を重ねた。四回は連打を浴びながら何とか無失点で切り抜けたが、五回は先頭から3連打で失点。野上投手コーチがマウンドに向かい、ひと呼吸置く場面もあった。
球数が100球に近い、95球での降板。育成の上甲に2本の適時打を浴びるなど、毎回の連打を含めて被安打14と苦しんだ。
巨人OBのデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「梶原、蝦名ら1軍クラスの選手もいた打線に対してどうなるかと思っていたが、今日は若い選手にもフルスイングされてしまっていた。前回登板も見ていたが、一時期より左打者の膝元へのスライダーが良くなっていたり、上向きの面もある。ただ、やはり1軍にいた時と同じで、相手がどの球種も嫌がっていない。直球で押し込めないからファウルも奪えないし、変化球で空振りが取れないのは苦しいよな」と振り返った。
2軍ではこの登板前まで2勝1敗、防御率1・85。1軍は戸郷が抹消されるなど先発事情も苦しい中、昇格に向けてアピールが求められていた。関本氏は「今はファームでも他にすぐに浮かぶ候補がいない。マー君は前回結果も出していたし、6番手として上げやすい状況にもなってはいたんだよな。ただ、今日の投球でまた首脳陣は頭を抱えていると思うよ」と、厳しい見方を示した。
1軍は交流戦で6勝11敗1分けと大きく負け越し。それでも、首位阪神も8勝10敗と苦しんだことで、4・5ゲーム差の4位につけている。
関本氏は「岡本不在で打線も苦しい中、何とか粘って8月、9月から反攻したいところ。戸郷、マー君も含めて経験値のある選手がどこまで状態を上げられるかだよな」と、復調に期待した。





