巨人が執念のサヨナラ勝ち 吉川がV打 阪神相手に5点差をはね返す リチャードが値千金の同点3ラン

 「巨人6-5阪神」(21日、東京ドーム)

 巨人が劇的なサヨナラ勝ちで前半戦締め。5点差をはね返す大逆転劇で、連敗を4で止めた。

 九回は1死から岸田が二塁打。坂本が四球を選び、1死一、二塁と好機を広げた。丸が凡退して2死となったが、佐々木が粘って四球。2死満塁から吉川がサヨナラ打を放った。

 完敗ムードが一変したのは5点ビハインドで迎えた七回だった。先頭の佐々木が左翼線への二塁打で出塁。吉川が左前打でつなぐと、一、三塁から増田陸の中前適時打で1点を返した。

 なおも無死一、三塁の好機で泉口は一塁ゴロも阪神一塁手・大山の本塁への悪送球で三走・吉川が生還。その後、1死一、三塁となって阪神先発の伊藤将をマウンドから引きずり降ろした。

 さらに、この好機に「7番・三塁」でスタメン起用のリチャードが、阪神2番手・ネルソンのチェンジアップを捉え、左中間席へと運ぶ同点の3号3ラン。5月18日・中日戦(東京ド)以来のとなる一発に、リチャードは雄たけびを上げながら二塁を回ると、右手を高々と掲げて喜びを表していた。

 球宴前最後となる首位・阪神との3連戦も、前日まで2連敗で11差と広がり、自力優勝の可能性も消滅していた。この試合も、先発・井上が小幡に2本塁打を打たれるなど、五回までに5点を失い厳しい展開を強いられていた。

 打線も阪神・伊藤将の前に七回まで散発の2安打と抑えられ、二塁を踏めない状態。阪神に試合の主導権を握られた中、敗色濃厚の終盤に意地を見せた形となった。

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