「高校野球大阪大会・準々決勝、大阪桐蔭１－０大阪偕星学園」（２４日、くら寿司スタジアム堺）

　大阪偕星学園は甲子園に出場した２０１５年以来の準決勝進出を惜しくも逃したがエース・橋本一輝投手（３年）は最後の最後まで、王者・大阪桐蔭を苦しめた。

　３年前、当時の指導者から「大阪桐蔭、履正社を倒そう」と誘われ、広島から同校に進んだ。

　最上級生となり、エースナンバーをつけた橋本は「てっぺんを取るぞ、という気持ちで。誰よりも練習しました」と、この大会に臨み、その思いをゲームにぶつけた。

　相手先発・森陽樹投手から味方が得点を奪えない中、「ランナーを出しても、一つ一つ、アウトを取っていけば」と強打の相手打線を封じていった。

　ただ両軍無得点の九回裏「先頭をアウトにしたところで、ちょっと気持ちが緩んでしまった」と連打と四球で満塁のピンチを迎え、最後はスクイズでサヨナラ負け。

　橋本はしばらく膝をついて、立ち上がれなかった。

　森と投げ合ったことで「素晴らしいピッチャーだった。低めの伸びとか、マウンドの立ち居振る舞いとか、参考になりました」としつつも「大学か、プロかまだ決めてませんが、上のレベルで野球を続けて、また対戦したい」と、敗戦の中、大きな目標をつかんだ。