広陵サヨナラ 新体制再出発の大会でV 決めた葉山「回ってこいと思っていた」 松本新監督「選手の目が輝いていた」

 「秋季高校野球広島大会・決勝、広陵5-4崇徳」(11日、鶴岡一人記念球場)

 決勝と3位決定戦が行われ、決勝は広陵が5-4のサヨナラで崇徳を下し、2年ぶりの優勝を果たした。今夏、部内での暴力事案が明るみとなり、監督交代などを経て迎えた今大会で結果を残した。3位決定戦では、広島商が7-0で山陽を下し、2年連続で中国大会進出を決めた。上位3校は来春の選抜大会出場校の参加資料となる、秋季中国大会(24日開幕・ユーピーアールスタジアムほか)に出場する。

 快音とともに、歓喜の瞬間が訪れた。広陵ナインが、一塁側ベンチから一斉に本塁付近へ集まる。劇的なサヨナラ勝利で2年ぶりに王座を奪還。全員が最高の笑顔で人さし指を空に突き上げ、喜びを爆発させた。

 4-4の九回無死一、二塁。葉山正汰外野手(2年)が直球を捉え、前進守備の中堅手の頭上を越した。「絶好調で、自分に回ってこいと思っていた。うれしい」。小学5年生以来と言うサヨナラ打。大一番で4番の仕事を果たし、充実感いっぱいに歓喜の輪に加わった。

 今夏の広島大会決勝の再現となった一戦。崇徳のエース左腕・徳丸凜空投手(2年)を想定し、普段より打撃投手を近くして振り込んできた。サヨナラ打は、徳丸と同じく左投げの西結多投手(1年)から放った。左腕対策が実を結んだ。

 1月に発覚した部内での暴力事案を発端に、中井哲之監督(63)が交代するなど、新体制で今大会に臨んだ。松本健吾監督(34)は「この秋に勝つためにやってきた。選手の目が日々、輝いていた」と振り返る。ひたむきに、白球を追いかける選手が誇りだ。

 来春の選抜大会出場を目指し、24日からは中国大会に臨む。松本監督が「次も一戦必勝で頑張っていく」と前を向くと、葉山は「頑張ります」と短い言葉に思いを込めた。負けられない戦い。再出発した広陵が、甲子園を目指しグラウンドに立つ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス