90キロの丸パワーUPで柵越えポンポン
宮崎・日南で先乗り自主トレを行う広島・丸佳浩外野手(23)が28日、生涯最重量90キロボディーで野球人生最強パワーを手にしたことを明かした。フリー打撃で3、4連発の柵越えは当たり前で、昨季までと飛距離の違いを実感。秋季キャンプで新井宏昌打撃コーチ(60)から教わった広角打法に一発の魅力を加え、センター獲りを狙う。
はち切れんばかりの胸板に下半身。誰より、その効果を実感していたのは丸自身だった。
「体がでかくなれば、そりゃ飛ぶよ。いきなり階段(天福球場、右翼の深部)まで行ったからね。すげーよ、やっぱ。あとは確実性だね」。
日南先乗り自主トレでのフリー打撃では3連発、4連発は当たり前。時折、130メートル超弾も飛び出すなど、まだキャンプ前とはいえ、飛ばし自慢の岩本、松山より明らかに飛距離は出ている。
今オフ、広島市内のジム「アスリート」では、スクワットで180キロのバーベルを初めて10回挙げることに成功。生涯最重量の90キロにも増量し、鍛え上げ、最高ボディーを作り上げた。
「でかいに越したことはない。東出さんも言っていたけど、大きくなれば体のバランスは良くなる」。まだ打ち始めながら他の野手より、球をきっちり捉える確率が高いのも増強効果があった。
昨秋キャンプでは新井打撃コーチの指導で、構えるグリップの位置を胸付近へと大幅に下げた。無駄な動きを省き、レベルスイングへと改造。そして外角球は左中間、内角球は右翼へとシンプルな打撃を意識付けた。
「手応えというか、いい感じは引き続きあるので、新井さんに教わったことを継続してやっていく。一番に求めるのは確実性。飛距離はおまけ」。名伯楽・新井コーチ直伝の打法が完成し、人生最高パワーが加われば鬼に金棒。23歳が開幕センター争いの“二重丸”だ。