鯉のソコロビッチ2・23G戦デビューも

 広島の新外国人、ミゲル・ソコロビッチ投手(26)が28日、関西空港着の航空機で来日した。広島に移動後、マツダスタジアムを訪問。チームのために先発、リリーフを問わず、何でもこなすことを誓った。野村謙二郎監督(46)とも顔を合わせ、2月23日からオープン戦や練習試合を行う「沖縄組」の帯同を言い渡された。

 黒のジャージー姿で、新助っ人右腕が広島駅に降り立った。ベネズエラからの長旅にも、ソコロビッチの表情に疲労感はない。前日からの大雪で新幹線の車窓からは一面真っ白な景色が見えたが、「ベネズエラは暖かくて雪はないけど、米国では珍しくないよ」と笑った。

 その足で事務処理をするためマツダスタジアムに移動した。すると偶然、所用で訪れていた野村監督と対面。米国との野球の違いや、外国人枠の確認、キャンプの予定などの説明を受けた。

 さらにオープン戦や練習試合を行うため2月23日から分離する「沖縄組」への帯同を言い渡された。これに対し「それ(試合出場)は大丈夫」と即答。早ければオープン戦初戦となる同23日の巨人戦(那覇)でデビューする可能性も出てきた。

 リリーフ要員として獲得したが、指揮官は真っ白な状態で力量を測る方針だ。「先発もできるオールラウンダーとして見てみたい」。外国人枠の関係もあり、広い選択肢の中で起用したいのが本音。ソコロビッチ自身も問題ない様子で、「チームが自分に要求することをこなしていきたい。勝利に貢献できればいい」と力強く語った。

 年齢が26歳と若く、実力は未知だが、開花する可能性は十分にある。オリオールズ時代、メジャーデビューとなった昨年7月14日のタイガース戦で延長十回から登板し、昨季3冠王に輝いたミゲル・カブレラと対戦。外角の直球で一ゴロに仕留めた勝負強さがある。

 球種は最速151キロの直球にスライダー、チェンジアップ。「ここ2、3年はチェンジアップを得意球にしている」。落差の大きいチェンジアップは日本でも大きな武器になるのは間違いない。

 これまで、西武などで活躍した友人のアレックス・カブレラから日本野球の情報をゲットした。「肩の状態はいい。キャンプに行く準備はできている」。外国人枠の争いを勝ち抜くのが最初の目標。そして22年ぶりの優勝のために、剛腕をフル回転させる。

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