堂林が背番「7」初披露も「重いです」
「広島春季キャンプ」(2日、日南)
広島・堂林翔太内野手(21)が2日、新背番号「7」を初披露した。雨天だった前日のキャンプ初日はウインドブレーカーを羽織っており、1日遅れでの公開。現役時代に「7」を付けた野村監督は目を細め、堂林は「重いです」と気を引き締めた。責任と自覚を背負い“新レッド7伝説”の第一歩を踏み出した。
待ち望んだ「7」は突然だった。室内練習場での早出特打は時間が押し、堂林はダッシュで球場に戻った。ウインドブレーカーを脱ぎ捨て、全体メニューのベースランニングに合流。新背番号ユニホーム姿で登場した。
「急いでいたんで、それどころじゃなかった」と苦笑い。前日のキャンプインは雨天でお預けだった。01年、巨人キャンプでの長嶋茂雄元監督ばりの“セレモニー”とはいかなかったが、1日遅れのお披露目となった。
「7」での初練習はノック、フリー打撃、サブグラウンドで居残り特守。最後は、「7」の偉大な前任者である野村監督のノックを受け、師弟の絆でがっちり締めた。
監督は「俺より似合ってる」と満足げ。堂林は「重いです」と背中を反るしぐさをして、おどけた。その後、真顔に戻り、力強く決意を話した。
「変なことはできないと思う。ファンも『7』を着てくれる人も目にしましたし、これからは『7』をしっかりと背負って行かなくてはいけない。責任はすごくある」
継承者として自覚を持ち、4年目の成長を誓う。「去年とは見られ方が違うし、去年のように甘くはない。存在感を出してアピールしていく。去年は1年間、使ってもらった。去年よりは自分のプレーだけじゃなく、周りもほんの少しは見えている」。
まだキャンプは2日ながら、攻守に昨季以上の手応えを感じている。この日のフリー打撃では69スイングで柵越え3発。「力は入って、いい打球もいっていた。力感をなくし、きれいな打球をイメージした。昨日より今日は良くなっている。実戦に使える打撃フォームにつくり上げていきたい」と力を込めた。
守備では石井内野守備・走塁コーチから徹底指導を受けた。「送球は自分の投げたいところに投げられている。頭と体が一致するように動いていて感じる。継続していくだけ。(守備、打撃)両方に手応えはありますよ」と言い切った。野村監督から受け継いだ「7」のユニホームを泥だらけにし、プリンスは成長する。