久本、新球使える!先発起用もあるゾ
「広島春季キャンプ」(11日、日南)
中日を戦力外となり移籍した広島・久本祐一投手(33)が11日、シート打撃に初登板した。新球のカットボールを有効に使い、打者7人を1安打無失点と好投。順調な仕上がりをアピールした。
このオフから投げ始めたカットボールが有効だった。左打者の丸には、内角低めに投げて一ゴロに仕留めた。右打者のエルドレッドには、ウイニングショットに選択。外角いっぱいに投げ込むと、助っ人は少しも反応できず、見逃し三振だった。
1月の自主トレから練習を開始し、磨いてきた。「左打者には内角に投げて腰を引かせる。右打者は外から巻いてくる」。その言葉通りのボールで、積み重ねた凡打。「練習してきたことを出すことができた」と汗をぬぐった。視察した阪神・御子柴スコアラーは「間違いなく戦力」と警戒した。
山内投手コーチは久本を中継ぎで起用することが基本としながらも「前(先発)も選択肢の一つ」という。チームは先発、中継ぎを問わず、左腕が不足している。久本が先発もこなせれば、大きな戦力になる。起用法を幅広く検討していくつもりだ。
「プロに入ったときからオールラウンドの選手を目指している。(中継ぎでも先発でも)どちらでもいける」。久本は鯉の救世主になるべく、フル回転を誓った。