マエケン2回1安打0封 日の丸準備OK
「広島紅白戦、紅組3‐1白組」(14日、日南)
WBC日本代表候補の前田健太投手(24)が、キャンプ2度目の紅白戦に先発し、2回を1安打無失点に抑えた。本大会では先発での登板を狙うマエケン。広島キャンプを貫禄の“0封締め”で打ち上げ、日本代表候補合宿に合流した。
充実感が漂っていた。日本代表候補合宿を前に、最後の実戦登板。内容が伴った投球で終えた前田健は、「0点に抑えられて良かった」と充実の汗をぬぐった。
初回1死、菊池に右中間二塁打を浴びたが、動じることはなかった。新外国人のルイスを空振り三振に打ち取ると、岩本も右飛に仕留めた。10日の紅白戦で二塁打を許した堂林を中飛、続く倉、天谷も難なく打ち取った。最速は137キロ止まりも、キレのある変化球を巧みに使って2回1安打無失点。「ここまで順調に来ている」。納得の表情でマウンドを降り、14日間の広島キャンプを締めくくった。
例年になくハイペースで調整した。第1クールは初日から2日連続でブルペン入り。打撃投手も務めた。調整を早めた故にアクシデントも発生。右肩の張りを訴え、8日のシート打撃を回避した。幸い大事には至らず、再び調整ペースを上げて、万全の状態に仕上げた。日の丸を背負う自覚が、マエケンを突き動かしてきた。
先発の座を勝ち取るべく宮崎に乗り込む。「(周囲は)ブラジル戦のマー君の後か、中国戦の先発かと言っているけど…」と前置きした上で、「いい場所で投げたい」とキッパリ言い切った。『いい場所』とはもちろん、先発に他ならない。
いよいよ3連覇を目指す戦いが幕を開ける。前田健は「最終メンバーに残って優勝できるように頑張る。気持ちは高ぶる」と力を込めた。広島から世界へ、右腕が大きく羽ばたく。