ドラ2・鈴木誠が二塁打&盗塁アピール

 「社会人・プロ交流戦、オール広島5-0広島」(6日、マツダ)

 広島は6日、社会人・プロ野球交流戦で社会人野球選抜チーム「オール広島」と戦い、ドラフト2位のルーキー鈴木誠也内野手(18)=二松学舎=が、右中間二塁打に盗塁と暴れた。遊撃で2失策したが、野村謙二郎監督(46)はスピード感あふれるプレーを絶賛。試合は2安打完封負け、同交流戦8年目で初黒星を喫したが、次代のスター候補が潜在能力を見せた。

 果敢に初球からバットを振った。甘い外角高めのチェンジアップを捉えた。打球は右中間に落ちた。中堅手が追いついたが鈴木誠は迷わず一塁を蹴り、グングン加速し二塁に滑り込んだ。二塁へ送球されたが、快足が上回りセーフとなった。

 ルーキーにとってプロ初の対外試合。しかも指揮を野村監督が執り、舞台は本拠地・マツダスタジアムという最高のシチュエーションだった。9番・遊撃で先発出場し、三回2死の第1打席でいきなり二塁打を放った。

 「振って行けた結果。今は振ることができている。(二塁は)行けると思った。ああいう当たりは二塁を狙っている」

 持ち味を発揮したのは二塁打だけではない。0‐5の八回には四球で出塁すると次打者・森下の2球目に二盗を鮮やかに成功させた。野村監督は「いいスピードを持っている。最初の安打で二塁に行くスピードは魅力。いいものを見せている」と絶賛した。

 それでも本人は2失策に浮かない表情だ。三回に先制点を奪われ、なおも2死満塁でゴロをポロリ。大量失点につながった。八回にもライナーをグラブでつかみ損ねた。

 「足が動かなくて、攻められなかった」とガックリ。高校まで主に投手で遊撃の守備はプロに入ってから。「慣れないのはあるけど、試合に出ている以上は関係ない。チームのためにしっかりやっていきたい」と言い訳をしないところもプロ向きだ。

 プロでは野手1本で勝負する。50メートル5秒8に高校通算43本塁打とスピードにパワーも備わり、入団会見では野村監督の隣で「トリプル3」を宣言した。言葉にたがわぬ躍動感いっぱいの姿を見せた。

 指揮官は「1年はファームで練習し、今年(結果を)どれだけ残すか。(1軍は)近いうちだね」と、次代の大型遊撃手候補として太鼓判を押した。内田2軍監督は「強化選手。どんどん試合に出し、経験を積ます」と英才教育していく。課題もあるが、堂林と三遊間コンビ結成の夢が広がる“本拠地デビュー戦”だった。

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