野村鯉が開幕3連敗…12球団唯一未勝利

 「広島3-5ヤクルト」(2日、マツダ)

 野村鯉が本拠地開幕戦を飾れず、1引き分けを挟んで開幕3連敗を喫した。九回に広瀬純外野手(34)の左越え1号3ランで追い上げたが、反撃もそこまで。序盤からの拙攻が結果的に大きく響いた。広島の開幕3連敗は2008年以来5年ぶり。12球団で唯一白星がないが、次戦こそ必ず、今季初勝利を挙げてみせる。

 反撃はあまりにも遅すぎた。5点を追う九回の攻撃。敗戦濃厚の中、1死一、三塁から広瀬が左翼席へ豪快な一発を放り込んだ。球場に残っていた鯉党の大歓声を背に、ダイヤモンドを一周したが、笑顔はない。ベンチに戻るとヘルメットを脱ぎ捨て、手袋をベンチにたたきつけた。

 本拠地開幕を白星で飾ることはできなかった。1分けを挟んで悪夢の開幕3連敗。「大竹に勝ちを付けられずに申し訳ない」。広瀬は厳しい表情でつぶやいた。

 最終回の3ランで2点差に詰め寄ったが、決して惜敗ではない。八回まで10安打を放ち、四回と六回以外は得点圏に走者を置いた。だが昨季同様にあと1本が出なかった。「たくさんヒットは出ているが、それがつながらなかった」。野村監督はため息を漏らした。

 初勝利のために、勝負手は打った。1点を追う八回に1死からエルドレッド、ルイスの連打で一、二塁。続く梵の打席で、エルドレッドの代走の赤松と、ルイスが重盗を決めた。そして梵の四球で満塁とし、堂林の打席で前田智を代打に出した。堂林の代打は昨年8月31日の阪神戦(甲子園)以来のことで、その時も前田智だった。

 しかし結果は浅い中飛に終わった。さらに巨人戦で好調だった松山を代打に送ったが二ゴロに倒れ、無得点。指揮官は「(二塁走者の)赤松が勇気を持って(盗塁の)サインにいい反応をしてくれた。いい攻撃ができた。そして一番信頼できる打者を送った」と悔いのない様子で振り返ったが、この絶好機で1点も取れなかったことが勝負の分かれ目だった。

 昨季は得点力不足に泣き、CS進出を逃した。その課題を解消しようと、春季キャンプやオープン戦で取り組んできたはずだった。「打撃の技術はできている。あとはチャンスで結果を出して自信を深めていくしかない」と必死に前を向いた野村監督。どんな方法でもいい。泥くさく全員で得点を奪い、一刻も早く連敗をストップさせるしかない。

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