コイ連勝!菊池&丸1、2番コンビ躍動
「DeNA2‐9広島」(9日、横浜)
広島の強力1、2番コンビが今季初の連勝に導いた。1番の菊池涼介内野手(23)が出塁し、2番の丸佳浩外野手(23)がつなぐ“得点パターン”がこの日も機能。足を絡めた怒とうの速攻劇で“天敵”ソトを攻略し、3回KOに追い込んだ。終わってみれば11安打で今季最多の9得点。昨季は得点力不足の悪夢にうなされた野村鯉だが、今年は心配なさそうだ。
電光石火の早業だった。プレーボールのコールが掛かった直後、菊池は初球の甘く入った直球を狙い打ち。快音を残した打球は、鋭く中前へ抜けていった。続く丸も初球にセーフティーバントを仕掛ける。結果的に送りバントとなったが、わずか2球で先制点のお膳立てを整えた。
ハイスピードな展開でソトを一気に攻めた。ルイスが四球で出塁し、エルドレッドが中前へ先制適時打。栗原が四球でつなぎ、梵の内野ゴロの間に2点目。そして堂林の適時打で2点を追加。一挙4点を先制するビッグイニングとなった。
鮮やかな速攻劇だった。野村監督は「どの投手も立ち上がりは不安になるところで、菊池が攻めた。今年は開幕から初回に点が入ることが多いが、それは菊池、丸の出塁率が高いから。2人で1点を取れるのは、昨年まではなかったこと。攻撃はいい方向に向かっている」と手放しで喜んだ。
1、2番コンビは、チャンスメーカーだけではない。三回、大竹の適時内野安打で2点を奪った後、さらに一、二塁で菊池が中越えの適時三塁打。丸もすかさず左前へ適時打を放ち、この回5点。中日時代の昨季、対戦打率・200とソトを苦手にしていた鯉打線だが、9点を奪い取って3回KOに沈めた。
立役者は同級生の1、2番コンビだ。3安打1盗塁の菊池が「丸の調子がいいので塁に出られればと思っている」と語れば、2安打1盗塁の丸も「1、2番が出たらチャンスは大きくなる。菊池が出たら僕も流れに乗るだけ」と頬を緩ませた。
2人に「リーグ有数の1、2番になって欲しい」と期待する新井打撃コーチは、「彼らが得点源になっている。若くてスピードがあって気持ちも充実している」と満足そうに笑った。3試合連続の2桁安打と好調な打線に、「打つ方はいいので投手陣を援護してもらいたい」と野村監督。得点パターンは出来上がった。上位浮上へ、反撃の準備は整った。