バリ2連勝!惜しい、完投まであと1人
「DeNA1-5広島」(10日、横浜)
あと1人だった。九回2死までたどり着いた広島・バリントン。今季チーム初の完投勝利を目前にしたが、ラミレス、荒波に連打され、交代を命じられた。最後はミコライオにマウンドを譲り、今季2勝目。「最後まで来たので終わらせたかった」。少しだけ残念な表情を浮かべた。
完全にDeNAを手玉に取った。早打ちする相手の攻撃を逆手に取り、初球からストライクゾーンへ投げ込んだ。「早いカウントから打ってきたので、相手を崩そうと思った」。単純に直球ではなく、初球からチェンジアップで入る組み立てでゴロのヤマを築いた。
八回終了時で球数は94球。九回のマウンドには志願して上がった。結果的に自身にとって11年4月29日の中日戦(ナゴヤ)以来の完投勝利はならなかったが、「味方が六回に追いついてくれてから自分の投球ができたよ」と、白い歯を見せた。
来日2年目の昨季は7勝14敗とふがいない成績に終わった。しかし今季は開幕の巨人戦こそ敗れたものの、そこから2連勝。山内投手コーチは「スライダーの曲がり幅を小さくした。その結果、昨年見られた(右腕の)横振りをしなくなった」と説明。投球フォームや制球が安定したことが好調につながっている。
野村監督は「今日はバリントン」と強調し、満面に笑みを浮かべた。チームにおける存在感を証明した投球だった。