ニック5月上旬合流へ!鯉の起爆剤に
広島のニック・スタビノア外野手(30)が、最速で5月上旬にも1軍に合流する可能性が出てきた。左膝痛を再発し3軍調整中だが、今月末にも2軍戦復帰が可能。5月14日から始まる交流戦では、DHとしても期待が高まる。死球で右手指を骨折したブラッド・エルドレッド内野手(32)の実戦復帰までは、6~8週間かかることが22日、発表された。マツダスタジアムで休日返上練習を行ったニック。4番不在の今こそ出番だ。
緊急事態の今こそ、助っ人野手第3の男が救う時だ。球団はこの日、死球で右手指を骨折したエルドレッドの実戦復帰までに6~8週間かかると発表。ニックは近い出番に備えるように休日返上し、マツダスタジアムでウエート練習などを行った。
「左膝はまだ100%ではないが、日々よくなってきている。マシンで打撃練習もやっているし、毎日100スイング以上振っている。ゲームの中のスイングはできる。野球選手である以上、プレーがしたい。野球をやりたくてウズウズしている」と、闘志をみなぎらせた。
左膝痛のため現在は3軍でリハビリ中ながら回復は順調だ。「3軍のスタッフが試合に出てもいいと言うなら上がる」と実戦復帰へのGOサインを待つばかり。石井トレーナー部長は「動ける状態」と話し、早ければ27日のウエスタン・ソフトバンク戦(由宇)での実戦出場も可能だ。
状態に問題がなければ、最速で5月上旬にも1軍合流は見込める。高チーフ兼守備走塁コーチは「最低でも交流戦に来て欲しいね。DHもあるから」と、5月14日から始まる交流戦での“起爆剤”として期待した。
昨季は栗原離脱後の4月下旬から4番を務めた。5月8日の阪神戦(新潟)では3本塁打を放つなど打線をけん引した。だが6月11日のオリックス戦(三次)で一塁への走塁の際、左膝前十字じん帯、内側半月板を損傷。同26日に米国に帰国して手術を受け、そのままシーズンを終えた。
今季は野手3人、投手3人と助っ人6人制で、外国人枠の問題もあり、開幕を2軍でスタートした。ウエスタンでは5試合に出場し本塁打も放ったが左膝痛を再発。4月は3軍で調整していた。
野村監督は「うれしいことだけどね。今、状態のいい人を外して持って行くのかというのもある。簡単ではない」と慎重な姿勢。左膝に不安を抱えるため守備面での負担も考え、1軍合流時期を慎重に見極める方針だ。