マエケン復活 防御率驚異の0・30
「阪神0‐5広島」(1日、甲子園)
右腕の張りで戦列を離れていた広島の前田健が、復帰登板で貫禄のピッチングを見せた。阪神打線に対し、7回を投げ散発4安打、無失点。91球という球数が示す通り、安定感は抜群だった。「勝てたのは大きい」と、笑顔を見せた。
故障明けということもあり、序盤は変化球主体の投球だった。しかし終盤には直球で押す、本来の姿も披露。結局、得点圏に走者を背負ったのは、二回2死から新井良に左前に落ちる二塁打を浴びた時だけ。「不安はなくなりました」と完全復活を宣言した。
これで23イニング連続無失点。今季初登板となった3月31日の巨人戦で坂本にソロ本塁打を浴びたのが唯一の失点で、計30回を投げて1失点。防御率は0・30で、両リーグを通じてトップの数字だ。
今春のWBCでは、侍ジャパンのエースとして存在感を示した。シーズンでも、さらに進化した姿を見せてくれそうだ。