広島・久本祐一投手（３４）が２日、都内のグラウンドで練習を行い、チームの東京ドームでの連敗ストップを誓った。昨年から、東京ドームで１引き分けを挟み１０連敗中。３日からは“鬼門”で巨人３連戦が始まる。初戦に先発する久本は、開き直って、強力打線相手に攻めの投球に徹することを誓った。

　青空が広がる都内のグラウンドに、絶叫が響いた。「ええっ、まじっすか…知らなかった」。広島が昨年５月２日に勝利して以来、東京ドーム１０連敗中という事実を報道陣から聞かされた久本の表情は、一瞬固まった。

　今季中日から新加入し、まだ数カ月しかたっていないだけに、そのような悲劇を知る由もなかった。すぐに平静を取り戻した左腕は「やっぱり東京ドームの巨人は違うから」と苦笑いを浮かべつつ、「それは中日にせよ、阪神にせよ、ホームではみんな一緒」と付け加えた。

　３日は今季３度目となる巨人戦での先発登板だ。３月３０日（東京ド）は４回無失点、４月１９日（マツダ）は４回０／３、５失点の成績で、ここまで２戦１敗。前回の対戦では坂本に満塁弾を浴びた。「高めに球が行ったらやられる」と厳しい表情で振り返った。

　それでも逃げるつもりはない。「東京ドームは本塁打が出る球場」と前置きしながら、「変に構えないで、開き直る感じで投げたい。どんどん攻めて、本塁打を打たれるならばソロで」と自らに言い聞かせるように話した。

　前回４月２６日の中日戦（マツダ）で移籍後初勝利を挙げたが、７四球と大乱調だった。「この前は１失点で済んだけど、今度はそうもいかない。変化球をコントロールし、真っすぐを大胆にいきたい」。首位を走る王者に一泡吹かせる投球で、東京ドームの連敗に終止符を打つ。