マエケン仁王立ち防御率両リーグトップ
「交流戦、広島7-1ソフトバンク」(14日、マツダ)
広島・前田健が強力打線相手に仁王立ちだ。7回5安打1失点で4勝目。対ソフトバンクの連敗を7(2分け含む)で止めた。
初回先頭に安打を許したが、明石の投前への送りバントを好守備で二塁送球し、阻止した。2死からは149キロで内川を二ゴロに斬った。
1‐0の二回も2死一、二塁を背負うが細川を130キロスライダーで空振り三振。その後は援護もあり楽々。自己最速タイ152キロでねじ伏せ、100キロ未満のカーブとのコンビネーションでほんろうした。
6‐0の六回にラヘアに右中間へソロを運ばれたのを悔しがったが、文句なしの110球。エースの仕事で交流戦開幕星をもたらした。
「“主砲”の中東さんが打ってくれたので気持ちよく投げられました。前回負けたので勝てて良かった」。中東と並んだお立ち台でファンの喝さいを浴びた。
防御率は両リーグトップの0・64。WBCで確実に一回り大きくなった右腕は言う。「今年は真っすぐのキレもスピードも違う。ガツンと打たれる気がしない。怖さがない」。さらに140キロ近くも出るチェンジアップを「ストライクを取るときと三振を取るときで投げ分ける」と言う。スライダーはもちろん、すべての球種が一段階上の投手に進化している。
「すいすい投げられなかった。本塁打は失投。ああいうのを減らさないと」。勝って反省を口にした。今季は計り知れない成長を遂げそうな予感だ。