バリ「かわいそう」援護なしで野村監督
「交流戦、広島1-2オリックス」(18日、マツダ)
無念の4敗目。広島・バリントンが味方打線の援護に恵まれず、一発に泣いた。初回1死。坂口に高めに浮いた140キロ直球を右翼席に運ばれた。「試合の中で失投が2、3球あった。そのうちの1球が勝負を分けてしまった」。痛恨の失投を悔やんだ。
それでも二回以降は持ち味を発揮。テンポよく投げ込み凡打を築いた。六回はバルディリスに死球を与え無死一塁。初めて先頭打者を許した。だが李大浩を内角直球で詰まらせ、注文通りの二ゴロ併殺に仕留めた。その裏の攻撃で代打を送られ降板した。
打線が金子の前に沈黙し、絶対に追加点を与えられない緊張感の中で、6回3安打1失点と踏ん張ったのはさすが。野村監督は「本塁打の1点だけで試合をつくってくれた。かわいそうだった」と右腕を気遣った。
これで4月10日のDeNA戦(横浜)で2勝目を挙げて以降、6試合連続で白星がない。試合を崩したのは、7回1/3、5失点だった4月29日の阪神戦(甲子園)のみ。好投しても打線の援護に恵まれない登板が続く。
それでも自身の勝ち星を気に留めるそぶりはない。「個人ではなく、チームの勝利が優先。自分のできる投球をするだけだよ」とサラリと言ってのけた。防御率2・01と抜群の安定感を誇る助っ人右腕。次戦もチームの勝利を信じて、黙々と投げ続ける。