ニック今季初猛打賞!エルドに負けん
「交流戦、ソフトバンク10‐2広島」(31日、ヤフオク)
大敗の中にもキラリと光った。広島・ニックが昨年6月10日のオリックス戦(マツダ)以来、そして今季初の猛打賞を記録。4番としての意地と存在感を福岡の鯉党に示した。
1‐1で迎えた三回2死一、三塁だ。大隣の3球目、内角低めの直球を、腕をたたみ振り抜いた。「難しいコースだったけど、うまく打てた」。コンパクトに振り抜いたバットからはじき返された打球は、左翼手の前へ。一時、2‐1と勝ち越す適時打となった。
六回にも左前打。八回には、右下手投げの山中が投じた外角へ逃げるスライダーに食らいつき右前打を放った。「打席の中で毎回、小さくアジャストしながらやっている。それができた」と胸をなで下ろした。
ニックには、結果を出し続けなければならない危機感がある。4月20日の巨人戦(マツダ)で右手に死球を受け「第5中手骨骨折」と診断されたエルドレッドが、早ければ6月8日の西武戦(マツダ)から1軍に復帰する見込みだ。開幕4番を任され、守備も無難にこなすエル砲。自身の出場機会に大きな影響を及ぼすのは必至だ。
だから、バットで存在感を示すしかない。「自分の仕事は打点を挙げること。明日も結果を出し続けたい」と鼻息を荒くした。チームの勝利、そして自身のために、打ちまくる構えだ。