広島先発足りん…マエケン復帰遅れる
野村鯉自慢の先発投手陣が危機に直面した。右脇腹痛で離脱中の広島・前田健太投手(25)の復帰戦が、当初予定していた12日からの楽天戦(K宮城)ではなく、15日からの日本ハム戦(札幌ドーム)にずれ込むことが7日、分かった。また6日のロッテ戦(尾道)で右腰付近を強打したブライアン・バリントン投手(32)も、登板間隔をあける措置を取る可能性が濃厚となった。
前夜、連敗を6でストップした野村鯉。貧打に悩んだ打線は復調の兆しを見せ始め、ここから巻き返しといきたいところだが、大きな不安材料が…。先発の2枚看板である前田健とバリントンが相次ぐ故障。首脳陣が描くローテは崩れ、次週はスクランブル態勢になる可能性が出てきた。
まず前日の試合で右腰付近を強打したバリントンはこの日、マツダスタジアム内で患部の治療を受けた。本人は報道陣の前に姿を現さなかったが、山内投手コーチは「体が前に出る時に痛みはある」と代弁。病院には行かない予定だという。
問題は今後だ。当初は中5日で12日の楽天戦での登板が有力だったが「2、3日後に痛みがあるかだが、次回(12日)は投げられないと想定している」と山内投手コーチ。状態次第では交流戦での登板を回避し、21日のリーグ戦再開まで復帰を延期する可能性もありそうだ。
エースの前田健も、当初の予定より復帰が遅れることが判明した。1日のソフトバンク戦(ヤフオク)で右脇腹痛を訴え、翌日に大事を取って出場選手登録を抹消。その時、野村監督は最短10日間で復帰するように前田健に伝えていた。
最短10日で出場選手登録されれば、12日の楽天戦で登板が可能。しかし山内投手コーチは「2、3日様子を見てだが、仙台(12、13日の楽天戦)では投げられないでしょう」と明かした。より慎重に調整を進める方針で、野村監督は「復帰は札幌で?問題なければ」と、15日からの日本ハム戦での復帰を示唆した。
前田健はこの日、大野練習場で治療を受けるなどした。「やることは変わらない」と言葉少なだったが、週明けの11日にも故障後初めてブルペン入りし、右脇腹の状態を確認する方針。問題がなければ、次回登板に向け本格的に調整するという青写真だ。
両投手不在の12日からの楽天戦では、リリーフ要員の今井や2軍の戸田が代役候補になる。混戦が続くセ・リーグの3位争いから脱落しないためにも、総力戦で踏ん張るしかない。