エルド千金3号ソロ!4番の本領発揮

 「交流戦、広島1‐0西武」(8日、マツダ)

 頼れる4番が本領発揮だ。両軍無得点で迎えた四回だった。広島・エルドレッドが岸の内角直球を捉えた。打球は左翼ポール際へ飛び、そのままスタンド後方の防球ネットに直撃。4月12日の中日戦(ナゴヤ)以来となる3号ソロは、勝負を決する値千金の一発となった。

 右手骨折から復帰後、3試合目にして出た本塁打に胸をなで下ろした。「内角の厳しい球だったけど、うまく腕をたたんで打てた」。野村監督も「ああいう一発で空気は変わる。つまり気味だったけどうまく打てたね」と手放しで喜んだ。

 開幕4番に抜てきされたエルドレッドだが、4月20日の巨人戦(マツダ)で死球を受け、右手を骨折した。思わぬアクシデントによる悔しい離脱。リハビリ中は「テレビでしか試合を見られないのが歯がゆい」というジレンマを抱えつつも、「選手ならばケガはしょうがない」と切り替え、復帰に備えた。

 辛いリハビリ中も、支えとなったのは妻と2人の愛娘だった。午前中にリハビリを終えると、午後には家族で公園や食事に出掛けたという。「家族も日本の暮らしに慣れ、生活を楽しんでいるよ」と頬を緩ませた。

 4番に復帰して初戦こそ敗れたが、その後チームは2連勝。改めて存在感を示した主砲は「いい成績を残して長く日本で野球をしたい」と夢を語った。明るい未来をつかみ取るためにも、豪快な一発を打ち続ける。

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