マエケン「違和感ない」15日登板へ
右脇腹痛で1日に出場選手登録抹消となった広島・前田健太投手(25)が10日、廿日市市の大野練習場で離脱後初めてブルペン入り。36球を投げた。見守った山内投手コーチは患部の回復を確認し、11日の1軍合流へGOサインを出した。15日の日本ハム戦(札幌)にも復帰登板する見込みだ。
全快を告げる36球だった。前田健が大野練習場で離脱後初、9日ぶりのブルペン入り。躍動感あふれる本来のフォームに狂いはない。捕手・磯村のミットは何度も快音を響かせた。ワインドアップ、セットから直球、カーブ、スライダー、チェンジアップと全球種を投げた。
「普通に投げられた。異常も(11日以降に)出ないと思う。力を入れて投げた感じも悪くないし、違和感もない。体が戻れば感覚は戻るし、すんなり(試合に)入れると思う」。右脇腹の回復を確認し、投球後は安どの表情で話した。
見守った山内投手コーチも満足顔だ。「特に(故障の)影響はなさそう。いつもの試合前のブルペンと同じだった。マエケンの場合はフォームどうこうじゃなく、体がどう感じるかだけ。動きは大丈夫」と、11日からの1軍合流にGOサインを出した。
前田健は1日のソフトバンク戦(ヤフオク)の初回、右脇腹を痛め、自己最短1/3回で降板。右上腕を痛めて離脱した4月に続き、2度目の登録抹消となった。今季は開幕から背中、腰にも張りを抱えていた。3年連続200イニング以上を投げた疲労の蓄積だった。
3軍では体全体をチェック。特にさまざまな張りの原因ともなった左足首、左太もも裏を入念にケアした。「もう(痛みが)出ないようにできると思う。いい機会になった」と、これまで以上に、自身の体を見直すこともできた。
復帰登板は15日・日本ハム戦(札幌)となる見込み。前田健の離脱中、チームは6連敗を喫したが、現在3連勝で3位に再浮上。交流戦も9勝10敗と持ち直してきた。
エースが戻り、交流戦を好結果で締め、リーグ戦再開に弾みを付けたいところだ。「先発も苦しくなっている。うまく流れを変えられるように頑張りたい」。北の大地でマエケンが復活の雄たけびを上げる。