大竹、打球直撃後に被弾も力投粘った
「交流戦、楽天3-4広島」(12日、K宮城)
広島・大竹の気迫の117球が4連勝を呼んだ。初回から100キロ台前半のカーブを巧みに操り、楽天打線をほんろう、四回までゼロを並べた。だが1‐0の五回、アクシデントが待っていた。
先頭・小斉の打球が右手人さし指に直撃。マウンド上で右手を振り、痛そうに顔をしかめた。11年5月28日の日本ハム戦(札幌)では打球を受け、右手小指を骨折した。その悪夢もよみがえる中、大竹は「最初は痛かった。でも行けると思った」と続投を志願した。
1死二塁から9番・島内には142キロを右翼席に運ばれる痛恨の2ラン被弾。逆転を許した。それでも逆に闘志のスイッチが入った。
「1人ずつ、と思った」と、1‐2の六回、先頭・ジョーンズを空振り三振。続くマギーも、この日最速147キロで空振り三振。7回8安打2失点と役割を果たした。
自身5連勝後、2連敗を喫していた。「自分の投球をしたい。結果が欲しい」と勝利へ並々ならぬ意気込みで臨んだ。九回にミコライオが追い付かれ、6勝目はお預けとなったが「2試合よくなかったし、きょうは最低限、先発の仕事ができた。チームが勝てたことが一番」と、試合後は安どの笑みを浮かべた。
指の状態が心配されるが病院には行かず、13日の状況を見て判断する。野村監督は「非常に勇気を与えてくれた」と、右腕のド根性を絶賛した。